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チャーガ( Chaga mushrooms 、和名:カバノアナタケ菌核)は日本(北海道)、ヨーロッパ、アジア、北アメリカ等の北半球に広く分布しているきのこの一種です。
零下30度を下回る極寒の地でも何年もかけて白樺の木の栄養を吸収してすくすくと育ちます。
チャーガ(カバノアナタケ)
ロシアの西シベリア地域ではチャーガは“がんの民間療法”に利用されてきました。このため抗腫瘍作用に焦点が当てられた研究が盛んに行われ、また、抗酸化作用、抗炎症作用、抗HIV、抗HSVおよび抗インフルエンザウイルス作用、糖尿病や動脈硬化などの予防効果を有することが研究機関の学術論文などでも報告されています。
一方モンゴルでは、チャーガの抽出物が「健康な毛髪の維持」のために洗髪に伝統的に利用されてきました。
チャーガは主に白樺の木に寄生します。
株式会社スヴェンソンと徳島大学大学院医歯薬学研究部(柏田良樹教授)の共同研究チームは、このチャーガには毛髪のみでなく、頭皮への影響や発毛・育毛作用/効果を有する可能性があると考え、民族伝統薬物研究の一環として、含有成分探索を実施しました。
(徳島大学HPより)
スヴェンソンと徳島大学の共同研究チームは、チャーガエキスにテストステロン5α-リダクターゼ活性阻害作用と毛乳頭細胞(HFDPC)増殖促進作用について、対象薬剤と比較し高い効果を発見しました。
その結果として、ミノキシジルと比較し低濃度でも約145%の高い効果を示すことを確認しました。
最終的に、正常ヒト頭髪毛乳頭細胞(HFDPC)に対する増殖促進活性を指標に成分の分離を行い、活性成分として単離した化合物が対照薬剤のミノキシジルを上回るHFDPCの増殖促進活性を示し、また育毛・発毛を促進する各種増殖因子(FGF-7、VEGF、IGF-1、HGF)の産生促進を示すことを明らかにしました。
次いで、アデノシンとの比較した化合物のうち産生促進が高いものでは、FGF-7:約102%~135%、VEGF:約132%~220%の活性を示すことを発見しました。
対象化合物:ラノステロール、3β-ヒドロキシラノスト-8,24-ジエン-21-アール、イノトジオール、3β,21-ジヒドロキシラノスト-8,24-ジエン、トラメテノール酸、エルゴステロール、ステラステロール、イノトラクトンB、ベツリン、β-シトステロール、エルゴステロールペルオキシド、イノノツサンC、3β,22R,25-トリヒドロキシラノスト-8,23E-ジエン、イノノツトリオールA
上記の毛乳頭細胞増殖促進の活性以外に育毛・発毛を促進する各種増殖因子について説明します。
毛乳頭細胞から産生され、毛母細胞に作用し、毛母細胞の増殖、分裂を促すことで毛髪を成長をさせます。FGF-7(KGF)は別名発毛促進因子とも呼ばれ、多くの発毛研究に利用されています。
血管内皮細胞増殖因子。血管内皮細胞表面にある受容体と結合して細胞の分裂を促進して新生血管の形成を促進する効果があります。VEGFが働くことで毛包に栄養を与え発毛・育毛につながります。
インスリン様成長因子1。インシュリンに非常に似た構造を持つ増殖因子で、成長ホルモンにより肝臓や他の組織(骨格筋など)で産生されます。ヘアサイクルの正常化や、育毛・発毛を促進します。
肝細胞増殖因子。毛髪のヘアサイクルを正常化し発毛・育毛の効果を促進します。
スヴェンソンと徳島大学は、これら共同研究の内容について2018年の日本薬学会でのポスター発表を行い、2019年の日本生薬学会の学会誌で研究論文が掲載されました。
2018年 日本薬学会第138年会 嵯峨山和美*1、丹羽莞慈*1、田中直伸*1、福元隆俊*2、柏田良樹*1(*1徳島大院薬、*2スヴェンソン)
Sagayama, K.; Tanaka, N.; Fukumoto, T.; Kashiwada, Y. J. Nat. Med., 2019, 73, 597-601.
2021年 第46回日本香粧品学会 嵯峨山和美*1,*4、田中直伸*1、福元隆俊*2、山下菊治*3、柏田良樹*1(*1徳島大院薬、*2㈱スヴェンソン、*3新潟薬科大薬、*4岡山大産学連携機構)
スヴェンソンと徳島大学はこれらの共同研究の成果として、2019年に特許(特許番号:6582322)を取得しました。
スヴェンソンと徳島大学の共同研究チームは、チャーガに含まれる化合物を抽出・単離して各成分の育毛・発毛の効果を評価しました。
そして、チャーガに含まれるいくつかの化合物の組み合わせが、育毛・発毛に効果的であることを発見したのです。
上記一般式(LTT)中、R1とR2との組み合わせ
a)R1=CH3かつR2=H
b)R1=CHOかつR2=H
c)R1=CH3かつR2=H
d)R1=CH2OHかつR2=H
e)R1=COOHかつR2=H
5種類のラノスタン型トリテルペノイドは、例えば植物体から抽出・単離して取得することができます。チャーガ(カバノアナタケ)の子実体から溶剤抽出して得られる抽出物をカラムクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の適切な分離精製手段を用いて分離・精製することで、上記一般式(LTT)で表される5種類のラノスタン型トリテルペノイドが得られます。
これらラノスタン型トリテルペノイドをはじめ、その他多数の化合物の抽出・単離を繰り返し、発毛・育毛に効果のある物質を発見していきました。
スヴェンソンではその後、チャーガエキスの医薬部外品原料としての実用化研究を実施しました。これは独自原料として初めて医薬部外品への配合ができるところを目指した取組みでした。
写真;チャーガ(カバノアナタケ)
徳島大学との共同研究をもとに、チャーガの製品への応用について研究開発を進め、育毛剤等の医薬部外品の新規原料としての承認に至りました。スヴェンソングループでは今後、育毛剤や薬用シャンプーなど、ヘアケア製品の分野でチャーガエキスの効能を有効に活用する製品を提供し、またご提案してまいります。
また、スヴェンソングループでは研究成果を自社ブランド製品のみでなく、OEM/ODM受託を行うことで、チャーガのヘアケア製品をより多く広める取組みを検討してまいります。
スヴェンソングループの株式会社OEMでは、チャーガエキスを利用した育毛剤、シャンプー、トリートメント、その他ヘアケア製品のOEM/ODMの受託を行ってまいります。
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