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炭化粧品の美容効果を知りたい
炭を使った化粧品はどういった種類が製造できるのか
炭を化粧品に使用する際の注意点を把握しておきたい
美容や健康に良いと、「炭コーヒー」や「チャコールコーヒー」を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
炭は、火をつけても煙やニオイがしないことから、森林資源の豊富な日本では古くから調理の燃料として使われてきました。住宅資材では、現在も湿度調整・脱臭に利用されています。
また、炭は吸着力が高く毒素や有害物質を吸着する性質から、腸内環境を整える医薬品にも配合されています。
ここでは、炭を配合した化粧品の美容効果と炭の性質を活用した化粧品アイテムを詳しく紹介します。
Contents
炭(Charcoal Powder)とは「木材や竹などを加熱し続けることで得る乾燥した炭化物」で、その成分は主に炭素で、カルシウム・カリウム・マグネシウム・ケイ素などの微量元素を含んでいます。炭の種類には白炭・黒炭・竹炭などがあり、具体的には白炭は備長炭、黒炭はバーベキューなどに使用する一般的な炭、竹炭は竹を材料とした炭です。
化粧品では炭、医薬部外品では薬用炭と表示され、黒色の粉末です。炭の表面には、目には見えない無数の穴が開いており、この穴が物質を吸着する性質を利用して様々な化粧品・医薬品・健康食品に配合されています。
化粧品では洗い流しをする洗顔料やシャンプーへの配合が一般的です。
炭は、熱や圧力をかけて作られた黒色の固体物質で、他の物質と化学変化を起こすことなく、体内に吸収されることもありません。
細かく砕くことで、接触するものを擦ることができます。また、炭の表面には目に見えない無数の穴が開いており、この穴が物質を吸着する性質を持っています。
このような炭を配合した化粧品の美容効果は3つあります。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
炭化粧品の美容効果の1つは、肌の汚れ・臭いを吸着することです。
炭は、細かい穴がたくさん空いた構造を持っており、炭1gあたり200〜400㎡もの表面積があると言われています。このため、炭は肌表面に密着して、皮脂・化粧品の残留物、毛穴の奥の汚れなどを吸着することができます。
この特性を活かし、炭配合の洗顔料、ボディソープ、シャンプーなどはスッキリとした洗いあがり、マッサージクリーム・パックは、毛穴の引き締めや肌の透明感が期待できます。
炭化粧品の美容効果の2つ目は、肌の汚れ・角質を除去することです。
炭は、細かな粒子にすることでスクラブ剤として機能し、触れるものをこすり、研磨することができます。
この特性を活かし、炭配合の洗顔料・ボディスクラブ・洗顔料・ピーリングは、古くなった角質層・肌表面の黒ずみ・毛穴の奥の汚れを除去することができます。毛穴を引き締めて肌表面を滑らかに整え、透明感を蘇らせる効果が期待できます。
炭化粧品の美容効果の3つ目は、肌を着色することです。
炭は黒色の微細な粉末で、他の物質と化学変化を起こすことなく、体内に吸収されることもありません。自然な黒色に着色する目的で使用されます。
この特性を活かし、炭配合のアイシャドウ・アイライナー・アイブロウ・マスカラ・ヘアケア商品に応用できます。
ここまで、炭配合化粧品の美容効果を見てきました。炭は汚れなどを吸着・除去でき、肌を着色します。
このような炭配合化粧品の美容効果を活かした化粧品アイテムは10種あります。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
炭化粧品アイテムの1種目は、クレンジングです。
炭が皮脂・化粧品の残留物・毛穴の奥の汚れなどを吸着して浮き上がらせ、クレンジング剤とともに取り除くことができます。クレンジング剤は、肌の上でメイク汚れとクレンジング剤を馴染ませることから、炭が汚れを吸着しやすく、メイク落とし効果を高めることが期待できます。
炭化粧品アイテムの2種目は、洗顔料・洗顔パウダー・石けんです。
炭の微細な粒子が皮脂・汗・化粧品の残留物・毛穴の奥の汚れなどを吸着し、物理的に肌表面を研磨することで古い角質を除去します。洗顔剤によって、汚れが絡み取られ、スッキリとした洗い上がりになります。
また、汚れを吸着するクレイやタンパク質を分解する作用のある酵素と併用することで汚れを落とす効果が増強されます。強い洗浄力で、オイリー肌も皮脂を落とし、滑らかな肌に整えることができます。
炭化粧品アイテムの3種目は、ピーリング剤です。
炭が肌表面や毛穴の汚れなどを吸着して浮き上がらせ、ピーリング剤とともに取り除くことができます。また、炭は微細な粒子でできているため、古い角質を優しく除去し、肌を柔らかくすることができます。
ピーリング剤の利点は、特定場所をケアできることですが、毛穴汚れ・黒ずみ・角栓・皮脂が気になる小鼻・Tゾーン・蝶ゾーンには、特に炭が有効です。
炭とともに、リンゴ酸・サリチル酸・パパイン・ハマメリス葉エキスなどを配合することで毛穴が引き締まり肌表面が滑らかになり、透明感がアップします。
炭化粧品のアイテムの4種目は、フェイスパックです。
毛穴に皮脂・古い角質・メイクの残留物が混ざり合い蓄積すると、角栓になります。これらが酸化すると黒く見えます。クリームタイプのフェイスパックは肌によく密着し、炭の粒子が黒ずんだ毛穴の汚れも吸着して取り除くことができます。部分的に使用できることも利点です。
炭とともに汚れを吸着したり、肌表面をマッサージ・研磨したりするベントナイト・カオリン・クレイを配合することによって一層効果が高まります。
炭化粧品のアイテムの5種目は、シャンプーです。
炭の粒子が頭皮のべたつき・皮脂・汗・汚れを吸着し除去します。また、臭いの素を除去することで脱臭効果も期待できます。
皮脂分泌が過剰で、高温多湿な梅雨から夏場は、皮脂をもとに雑菌が頭皮に繁殖し、臭いやフケが発生します。シャンプーでは、頭皮の汚れと気になる臭いを除去し、頭皮と毛髪を清潔に健やかに保つことができます。毛髪に良い環境をつくることで抜け毛・痒み・炎症の予防が期待できます。
炭化粧品のアイテムの6種目は、ボディソープです。
炭の微細な粒子が、汗・皮脂・汚れ・古い角質を吸着し、除去することができます。また、体臭の原因となる菌を抑制することで、消臭効果も期待できます。さらに、古い角質を落とすスクラブ効果により、肌表面を滑らかに整える効果も期待できます。
柿渋の主成分であるカキタンニンには、ノネナール産生抑制による加齢臭抑制作用があるとされています。緑茶エキスやカキタンニンと併用することで、強い臭い対策が可能です。加齢臭対策のニーズの強い男性向け製品に有効です。
炭化粧品のアイテムの7種目は、ボディスクラブです。
炭の粒子が汗・皮脂・汚れ・古い角質を吸着し、肌表面を物理的に研磨することでザラつきや黒ずみを除去し、硬い角質を柔らかくし、滑らかに整えます。体臭の原因を除去することで脱臭効果も期待できます。
スクラブ剤に用いられる粉末・粒子にはさまざまなものがあり、炭に合わせて天然由来の糖・海塩・オートミールなどの植物種子を配合し、効果を高める方法もあります。また、膝・肘・ビキニラインなど特定部位の黒ずみに特化した対策品もあります。
炭化粧品のアイテムの8種目は、メイクアップ製品です。
炭は黒色の微細な粉末で、他の物質と化学変化を起こすことなく、体内に吸収されることもありません。炭の微細な粉末を溶液に分散させ、自然な黒色に着色できます。
メイクアップ品にはアイシャドウ・アイライナー・アイブロウ・マスカラ・ヘアケア商品に配合できます。
炭化粧品のアイテムの9種目は、入浴剤です。
炭の粒子が汗・皮脂・汚れ・古い角質を吸着し、脱臭効果も期待できます。高温多湿の梅雨から夏場にかけて、体臭の気になる時期に全身浸かることで、汗・皮脂を流して、入浴後にスッキリとした爽快感を感じます。
ベントナイトは、肌に有用な角質細胞間脂質であるコレステロール類はほとんど除去することなく、皮脂だけを特異的に吸着します。炭とともにベントナイトやシリカを配合することで一層効果を高めることができます。
炭化粧品のアイテムの10種目は、歯磨き粉です。
歯の表面は、コーヒーやワインなどに含まれる色素が付着し、唾液に含まれるカルシウムなどと結びついて固着し、黄ばみになっています。炭の微粒子は、歯の表面の汚れや着色物質を吸着して取り除く効果があります。歯磨き粉には、炭の吸着力をさらに高めた活性炭を配合することもできます。
また、歯の表面を物理的に研磨することで歯の汚れを除去し、口腔内の細菌の繁殖とそれによる口臭の予防も期待できます。歯磨き粉に含まれる炭が付着し、歯が黒くなることはありません。
これまで見てきたように炭は化粧品に有用で、様々な効果があります。しかし、医薬部外品成分である「薬用炭」は、化粧品への配合量に制限があり、注意が必要です。
「粘膜に使用されることがある化粧品」とは、いわゆる、アイライナー化粧品、口唇化粧品、口腔化粧品が該当します。
また、炭と「焦げ」は異なります。化粧品配合量で通常の使用において、炭は一般に安全性に問題のない成分とされています。
参照:化粧品に配合可能な医薬品の成分について(薬食審査発第0524001号)
本記事では、炭配合の化粧品による汚れの吸着・研磨による除去の効果、様々なアイテムへの応用について紹介しました。炭配合化粧品は、汚れ・臭いが気になる部位や色素沈着による黒ずみが気になる部位など、消費者の悩みを解決する細分化された商品展開がなされています。
使い方・マッサージ効果・皮膚刺激の好みによってもアイテムを選択できます。炭化粧品は、お客様のニーズに合わせて、年齢や用途に応じた幅広い展開の可能性があります。また、既存のオリジナル商品に炭を取り入れることもできます。
当社は、炭化粧品を含め、化粧品・健康食品の製造受託専門企業として数々の製品を提供してきました。また、ブランドコンセプトや商品企画のコンサルティング業務のご相談もお受けします。
「化粧品の企画を相談したい」、「化粧品をリニューアルしたい」、「新たに化粧品をつくりたい」とご検討の際は、ぜひ当社にご相談ください。
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