どくだみの成分を徹底解説!肌への期待効果・取り入れ方・注意点も詳しく紹介

「どくだみ茶」をきっかけにどくだみ(学名:Houttuynia cordata Thunb)を知った、という方も多いのではないでしょうか。どくだみは、「十薬(学名:Houttuynia Herb)」とも呼ばれており、さまざまな効能を持つ・効能の高い薬草で、日本の三大民間薬の一つとして親しまれています。日本薬局方収載の生薬として漢方処方(五物解毒湯)に配合されるほか、健康茶としても人気が高いです。

本記事では、どくだみの成分と期待できる肌への効果、どくだみの成分を活かす取り入れ方と注意点について、解説します。

化粧品OEM資料をダウンロードする

どくだみの成分とは

どくだみの成分として、以下の3つを挙げて紹介します。

・デカノイルアセトアルデヒド
・クエルシトリン
・イソクエルシトリン
それでは、1つずつ見ていきましょう。

デカノイルアセトアルデヒド

1つ目の成分は、デカノイルアセトアルデヒド(decanoylacetaldehyde)です。

脂肪族アルデヒドに分類され、ペニシリンを凌ぐほどの強い抗菌作用があります。新鮮な生の葉に含まれており、どくだみの臭いの素となる精油成分です。食中毒・肌荒れ・化膿の原因となる黄色ブドウ球菌や、水虫・発疹・かゆみなどの原因となる、糸状菌を抑制する抗菌作用があります。

クエルシトリン

2つ目の成分は、クエルシトリン(quercitrin)です。

ケルセチン(玉ねぎやりんごなど、野菜や果物に含まれているポリフェノールの一種)に、ラムノース(天然に存在しているデオキシ糖の一種)が結合した、フラボノイド配糖体(糖が結合したフラボノイド)の一種です。ピーマンにも渋味成分として含まれています。利尿効果・便通作用・強心作用・血管拡張作用があり、新陳代謝や解毒作用を高められるでしょう。

また、炎症を抑制する効果があり、ストレスや食習慣によって負担のかかった胃腸に働きかけ、胃壁を修復するといわれています。さらに、毛細血管を強化し、血圧を安定化させることも多く知られているでしょう。クエルシトリンは、葉の部分に含まれ、乾燥しても失われることはないため、「十薬」から摂取できます。

イソクエルシトリン

3つ目の成分は イソクエルシトリン(isoquercitrin)です。

ケルセチンにグルコースが結合した、フラボノイド配糖体(糖が結合したフラボノイド)の一種で、緑茶にも含まれる成分です。強力な抗酸化作用があり、天然由来の食品添加物として使用が許可されているほか、紫外線吸収剤・酸化防止剤の化粧品原料としても使用されています。

マメ科のエンジュ花のつぼみから抽出したルチンから、酵素処理イソクエルシトリンが生産され、天然由来の酸化防止剤として供給されていることが特徴の一つです。高い抗酸化力と優れた紫外線吸収作用があり、食品添加物として活用されています。イソクエルシトリには、利尿・抗炎症作用・毛細血管の強化、また、それによる血圧を安定化させる効能があるといわれています。

どくだみを取り入れることで、肥満やメタボリックシンドロームの予防・改善につながること、さらに血管内皮機能の改善による冷え症の軽減、肌のハリ・ツヤの維持にも期待されているのです。

どくだみに含まれる成分から期待できる肌への効果

どくだみは、民間薬として古くから人々の生活に役立てられてきました。ここでは、その成分から期待できる肌への効果について、以下の4つを挙げて説明します。

・代謝を高める
・肌荒れ予防
・にきび予防
・シミ予防
それでは、1つずつ見ていきましょう。

代謝を高める

どくだみは、上述したフラボノイド配糖体(クエルシトリン・イソクエルシトリン)や、カリウム・マグネシウムなどを含んでいます。利尿・便秘改善効果などが見られ、代謝を高めてデトックス効果にもなるでしょう。

私たちの体内に入り込んだ、大気汚染物質等の有害物質・体内の代謝によってできた毒素・老廃物などは、やがて便や尿として排泄します。体内に毒素等が蓄積すれば、それぞれの機能に異常が生じてしまうでしょう。便秘になり悪玉菌が増加すれば、腸の働きが悪くなり体臭も強くなります。

どくだみに含まれている成分を取り入れることで、利尿・便秘改善効果が見られ、代謝を高められ、体もしっかりと整うでしょう。

肌荒れ予防

どくだみは殺菌・抗菌効果があり、塗布することによって細菌の働きを抑制し、肌荒れを予防する効果があります。

その理由として、どくだみに含まれているデカノイルアセトアルデヒドには、肌荒れや化膿の原因となる黄色ブドウ球菌や、発疹・かゆみなどの原因となる糸状菌を抑制する抗菌作用があるためです。どくだみを経口摂取すれば、利尿・便秘改善によるデトックス効果も見られるでしょう。
強力な抗酸化・抗炎症作用による肌荒れの予防、コラーゲン産生促進によるハリ改善のアンチエイジング効果があり、肌が綺麗になることも期待されます。

にきび予防

どくだみには抗炎症・抗酸化作用があり、にきび予防を期待できるでしょう。

にきびの原因菌であるアクネ菌(プロピオバクテリウム・アクネス)は、健康な肌にいる皮膚常在菌で、通常は肌を弱酸性に保ち、保護しています。しかし、アクネ菌が毛穴内で異常に繁殖すると、炎症を起こしてニキビになってしまいます。毛穴内に皮脂が充満し、ターンオーバーの乱れが同時に起こると、毛穴詰まりを起こしてしまい、内部のアクネ菌が異常繁殖してしまうのです。

どくだみには抗炎症・抗酸化作用があり、塗布することで毛穴周りの炎症を抑え、ニキビを予防することが期待されます。

シミ予防

どくだみのデトックス・抗酸化作用は、シミ予防が期待されます。

どくだみに含まれるクエルシトリンは、体内に生じた老廃物や毒素を排泄するデトックス効果があります。善玉菌優位の腸内環境に整えることで代謝改善につながるでしょう。

肌の新陳代謝をも高めてターンオーバーを繰り返すことで、シミの素であるメラニンの排出を促します。また、どくだみは強い抗酸化作用を持つため、紫外線・大気汚染物質・ストレスによって体内に発生する活性酸素を消去できるでしょう。シミの素となる過酸化脂質や肌の炎症要因(NF-KB)を抑えることで、シミの発生を予防します。

どくだみの成分を活かす取り入れ方

ここまで、どくだみに含まれる成分と、それらの成分から期待できる肌への効果について説明しました。それでは、どくだみ成分を活かすにはどのように取り入れたらよいでしょうか。ここでは、以下の4つの方法を説明します。
・お茶
・化粧水
・入浴剤
・虫除けスプレー

それでは、1つずつ見ていきましょう。

お茶

どくだみといえばお茶を思い浮かべる人が多いほど、どくだみの一般的な取り入れ方です。

お茶用に市販されているものを鍋で煮だし、食前・食間に1日数回に分けて取り入れると、苦味も少なく飲みやすいでしょう。

どくだみには利尿・便通改善作用があるため、お茶として取り入れることで、老廃物・毒素のデトックスと抗酸化作用を促し、血液をサラサラにしやすくなるでしょう。毛細血管を強化し、血圧を安定させる効能もあります。

また、ナトリウムを排出するカリウムの働きによって余分な塩分を排出し、血圧を下げ、むくみも取りやすくなるでしょう。どくだみにはマグネシウムも含まれることから、腸内に水分を集めて便を柔らかくし、腸の動きを活発にすることも期待されます。

化粧水

どくだみを化粧水として取り入れるのもおすすめです。

ドクダミエキスを多く配合した化粧水は、抗酸化作用を有しシミやシワを予防し、美肌効果があるといわれています。生のどくだみにデカノイルアセトアルデヒドという成分が含まれており、肌荒れや化膿の原因となる黄色ブドウ球菌や、発疹・かゆみなどの原因となる糸状菌を抑制する抗菌作用があるためです。また、表皮ブドウ球菌(美肌菌)を優位にし、肌に潤いを与えるグリセリン関連物質の分泌を促すことで、肌の保湿力と抵抗力をアップしてくれるでしょう。抗炎症作用の働きで毛穴目立ちを抑え、にきび予防も期待できます。

入浴剤

どくだみは、入浴剤としても取り入れられています。

昔から、乾燥した葉をそのまま、または鍋で煮だした抽出液を湯船に入れるなどして、入浴剤のように使われてきました。入浴剤として取り入れることで、あせも・ニキビ・肌荒れの予防、また新陳代謝があがり血行がよくなるとされ、生活に取り入れられています。

どくだみに含まれているデカノイルアセトアルデヒドは強力な殺菌・抗菌作用を有しており、新鮮な生の葉に含まれています。また、生のどくだみの葉を詰めた袋を浴槽にいれて、水から湯を沸かしたり入浴中に軽くもみ出したりすると、どくだみの香りが広がって気分もリフレッシュするでしょう。
敏感肌の方は生のどくだみが刺激になることもあるため、乾燥葉の利用をおすすめします。

虫除けスプレー

どくだみは、虫除け予防としての効果もあり、虫除けスプレーとして利用されてきました。

どくだみの新鮮な葉に含まれるデカノイルアセトアルデヒドは、強力な香りを持つ精油成分で、虫除けに効果的です。花が咲いている5月〜7月に、アルコールで有効成分を抽出し、希釈することで、虫除け液を手に入れます。

虫除けスプレーのほかに、虫刺され・腫れ物・化膿に対しても、どくだみの生の葉を火であぶる生の葉の絞り汁を直接塗布するなど、民間薬としても取り入れられています。

どくだみ成分に関する注意点

どくだみは、民間薬として古くから人々の生活に役立てられてきました。効果が期待される反面、注意も必要です。以下3つの注意点を説明します。

・過剰な摂取を控える
・お腹がゆるくなる場合も
・腎機能が弱い方は避けるべき
それでは、1つずつ見ていきましょう。

過剰な摂取を控える

どくだみを取り入れるときには、たくさん摂取せずに、体調を見ながら少しずつ摂取するようにしましょう。なぜなら、健康な方でも大量に摂取すると、光線過敏症を発症する可能性があり、注意が必要だからです。皮膚が日焼けのように赤くなる、湿疹がでるなどの炎症反応がでたら、すぐに病院を受診しましょう。

どくだみにはさまざまな効能がありますが、人によっては体質に合わないこともあります。少ない量から飲んで、体調をみて体質に合っているかを判断しましょう。
またどくだみには子宮収縮作用があり、妊娠中の方には注意が必要です。取り入れる場合は医師に相談してからにしましょう。

お腹がゆるくなる場合も

どくだみを取り入れると、稀にお腹がゆるくなることもあるといわれています。

なぜなら、どくだみは、フラボノイド配糖体(クエルシトリン・イソクエルシトリン)や、カリウム・マグネシウムなどが含まれているからです。れらは利尿・便秘改善・解毒などに効果があるとされており、健康茶として親しまれています。

腸内に水分を集めて便を柔らかくし、腸の動きを活発にする際に、お腹がゆるくなる場合もあります。そのため、どくだみを取り入れるときには、いきなりたくさん摂取せずに、体調を見ながら少しずつ摂取するようにしましょう。

腎機能が弱い方は避けるべき

どくだみ茶の飲用により高カリウム血症を惹起する可能性があるため、腎機能が弱い方は避けるべきです。

どくだみはカリウムを豊富に含んでいます。そのため、腎臓の機能が低下している方や高カリウム血症の方にとって、カリウムの利尿作用が腎臓に負担になってしまうことも考えられます。また、お薬を服用されている方で、高カリウム血症を起こしやすいと言われている薬を飲んでいるときにも、注意が必要です。

まとめ

本記事では、どくだみに含まれる成分とその特徴・期待できる肌への効果・どくだみの成分を活かす取り入れ方と、注意点について解説しました。どくだみは、日本三大民間薬の一つとして古くから活用され、お茶・入浴剤・化粧水などに利用され、親しまれてきました。どくだみに含まれる成分は現在も研究され、肌のハリ・ツヤの維持や抗糖化効果が期待されています。身近で美容にも取り入れやすい、どくだみを試してみませんか。

お問い合わせ

化粧品OEM資料をダウンロードする

化粧品OEMラボ

詳しく見る

お問い合わせはこちらまで

インターネットでのお問い合わせ

お電話でのお問い合わせ

03-6384-4817 (受付時間 平日 9:00-17:00)