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ホホバオイルはベタベタとして重い?
ホホバオイルにはどんな効果がある?
どんな化粧品にホホバオイルは使われている?
ホホバオイルは、アメリカ先住民が保存食や燃料として利用したり、油を外傷や皮膚病の治療に活用した歴史があります。また、日常的に肌に塗って保湿効果を得たり、髪に艶を与えたりするためにも利用されてきました。ホホバオイルは肌に馴染みやすく、強い日差しや乾燥から保護するために全身に使用でき、赤ちゃんにも安全な優しいオイルです。現在では、ホホバの需要が高まるにつれて、アメリカやメキシコのほか、イスラエル、アルゼンチン、ペルー、オーストラリアなどの国々でもホホバ植物が栽培され、油の生産が行われています。
ここでは、ホホバ種子油を配合した化粧品アイテムの魅力、美容効果、および成分について詳しく解説します。
Contents
一般にホホバオイルと呼ばれているホホバ種子油は、シモンジア科植物ホホバ(学名:Simmondsia chinensis 英名:Jojoba)の種子から得られる液体の油脂(脂肪油)です。化粧品では「ホホバ種子油」、医薬部外品では「ホホバ油」と表示されます。
ホホバ種子油は液状エステル油であり、その安定性と安全性が非常に高いとされています。ホホバ種子油は軽くさっぱりした感触が特徴であり、肌に塗布すると滑らかに伸び広がり馴染みやすいのが魅力です。
このため、以下のとおりスキンケア製品をはじめ広く化粧品に利用されています。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
ホホバ種子油は、肌を保湿する目的のクリーム・乳液・化粧水に適しています。肌に潤いを与え、水分の蒸発を防ぐバリアを形成することで、長時間の保湿効果が期待できます。また、ホホバ種子油は、肌に優しい成分であり、乾燥肌や敏感肌にも適しています。皮膚のバリア機能を強化することで肌荒れを防ぐ効果があります。さらに、熱をかけていない未精製の商品にはビタミンEが含まれており、抗酸化作用があります。これにより、肌荒れを防ぎ、若々しさを保つ効果も期待できます。
ホホバ種子油をリップクリームに配合することで、保湿・日焼け予防などの効果が得られます。唇は皮脂腺がなく、皮脂膜や角層が非常に薄いため、水分が蒸発しやすく、乾燥しやすい部位です。ホホバ種子油は唇を覆い、水分蒸発を防ぐバリアを形成することで、唇の乾燥を防ぎます。また、ホホバ種子油は植物由来のオイルの中でも熱に強く、酸化しにくいことから、紫外線を浴びる日中でも問題なく唇に塗布できます。外出先での重ね塗りにも適しており、リップグロスへの配合も有効です。ホホバ種子油の保湿効果は、リップケア製品に適しています。
ホホバ種子油をファンデーション・コンシーラー・チークに配合すると、自然な仕上がりを長時間持続し、保湿効果・軽いつけ心地が得られます。ホホバオイルは皮脂に似た成分であり、肌になじみやすく、滑らかな仕上がりが得られるからです。肌が乾燥することで起こる化粧崩れ・肌荒れ・ごわつきを予防し、快適な使用感のファンデーション・コンシーラーが作れます。
ホホバ種子油をマッサージオイルに配合することで、さらっとした使い心地が得られ、年間通じて使用しやすいオイルが作れます。また、滑らかな伸びで、肌に優しく馴染み、マッサージがしやすくリラックス効果も高まります。ホホバ種子油の保湿効果とマッサージによって肌を柔らかく保つことができますので、固くなったヒザやヒジを柔らかくしたり、妊娠線の発生を抑えることも期待できます。
ホホバオイルをヘアオイルに配合することで、頭皮の保湿・健康維持・抜け毛予防、ドライヤーや紫外線による熱と乾燥からの毛髪の保護ができます。
頭皮の乾燥は、炎症・かゆみを引き起こし、フケを発生させたり、抜け毛や薄毛の原因になります。ホホバ種子油による頭皮パックは、保湿ケアになります。お風呂上がりにタオルドライの後に毛先からオイルをつけて、ブラッシングしてからドライヤーで乾かすことで熱と乾燥から毛髪を保護します。ホホバ種子油は、ヘアオイルをはじめシャンプー・トリートメントへの配合で毛髪の潤いと艶の向上が期待できます。
ホホバ種子油は、爪の根元部分にある甘皮(キューティクル)を保湿し、乾燥を防ぐ効果があります。これにより、キューティクルが柔らかくなり、ささくれ・ひび割れ・二枚爪を防ぐことができます。また、ホホバ種子油はさらっとした使い心地が得られるので、手を洗った後・水仕事をした後・乾燥が気になった際など、使いやすいことも利点です。ホホバ種子油をネイルオイルに配合することで、爪周りの保湿を促し、乾燥によるトラブルを防ぐ効果が期待できます。
ホホバ種子油は、人間の皮脂に近いため刺激が少なく、熱や酸化に対する安定性が極めて高く、保湿効果があります。デリケートゾーンケアオイルにホホバ種子油を配合することで、保湿効果や肌のバリア機能をサポートし、黒ずみの改善や乾燥による肌あれ・かゆみを予防する効果が期待できます。
ホホバ種子油を初めて使う場合には、刺激の少ない精製されたクリアオイルで肌の様子を見ながらケアしましょう。
赤ちゃんの皮ふの厚さは約1mm、大人の約1/2なく、皮脂量も大人の約1/3と言われ、肌のバリアが弱く、湿疹やオムツかぶれなどの肌トラブルから守る必要があります。ホホバ種子油は肌に優しい成分であり、赤ちゃんのデリケートな肌にも使用できます。ホホバ種子油をベビーオイルに配合することで、保湿・頭皮ケア、耳・鼻・おへその掃除、マッサージなど、赤ちゃんのスキンケアに幅広く活用できます。
ホホバ種子油は、種子油と呼ばれていますが、主成分は油ではなく「ワックスエステル」という液状のロウです。植物油と比較して油性感が少なく、肌に塗布すると伸びが良く、軽くサラッとした使用感です。このようなホホバ種子油を配合した化粧品には、以下の4つの美容効果があります。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
ホホバ種子油のコスメには、保湿効果があります。ホホバ種子油は、不飽和脂肪酸と不飽和アルコールを主成分としたワックスエステルで構成され、ヒトの皮脂成分に近いため、肌なじみが良く、水分の蒸発を防ぐバリアを形成します。これにより、長時間の保湿効果が期待でき、乾燥による肌荒れ・炎症を予防し、肌を柔らかく滑らかに整えます。
顔、ボディ、頭髪の保湿に用いられ、クリーム、メイクアップ製品、ヘアケア製品などに幅広く使用されています。安定性と安全性が非常に高いとされており、乾燥肌や敏感肌、ベビー、デリケートゾーンの保湿ケアにも適しています。また、オレイン酸が少なく、ニキビの原因になりにくいため、ニキビケア商品にも配合可能です。
ホホバ種子油は皮脂と混ざりやすい特徴があり、クレンジングによって毛穴ケアができます。顔にホホバ種子油を使ってクレンジングすると、皮脂汚れを浮かせ、角栓を溶かし出し、毛穴の開きや黒ずみの改善が期待できます。
頭皮の毛穴も汚れや不要な角質が詰まると、湿疹やフケなどのトラブルの原因になります。ホホバ種子油を使った頭皮クレンジングにより、毛穴の詰まりを防ぐ効果があります。
ホホバ種子油を用いた毛穴ケアでは、浮かせた皮脂や汚れは、洗顔料やシャンプーでしっかりと洗い流すように注意しましょう。
ホホバ種子油は、マッサージによって血行を促進します。肌の新陳代謝を促すことで、顔は明るく透明感のある肌になります。また、むくみ・たるみの予防、ハリのある柔らかな肌になります。ボディケアには、お湯に浸かって体を温めた後に、ホホバ種子油を塗って筋肉をほぐすことで、リラックス効果や筋肉の緊張緩和が期待できます。ホホバ種子油はマッサージによる血行促進効果をもたらします。
ホホバ種子油は、ヒトの皮脂成分に似ているため、肌になじみやすく、水分の蒸発を防ぐバリアを形成します。このバリア機能が、紫外線や乾燥から肌を保護します。
ゴールデンホホバオイルと呼ばれる熱を加えない製法による未精製品には、ビタミンEが含まれ、抗酸化作用があります。紫外線による活性酸素を除去し、コラーゲン分解酵素(MMP-1)の生成を抑制します。紫外線による肌のたるみ・シワの発生を軽減する効果が期待できます。
ただし、ホホバ種子油にはUVカット成分は含まれていないため、紫外線防止効果は限定的です。紫外線から肌を守るために、ホホバ種子油と併せて日焼け止め製品を使用することがお勧めです。
ホホバ種子油による美容効果をもたらす主な成分は3つありますが、ホホバ種子油の種類によって含まれる成分に違いがあります。ホホバ種子油には、製法によって2種類があります。熱や化学薬品を使わずに植物からオイルを抽出した未精製の「ゴールデンホホバオイル」と、抽出後に脱臭・脱色などを経た精製済みの「クリアオイル」です。
ホホバ種子油による美容効果をもたらす主な成分は以下の3つです。
ゴールデンホホバオイルは未精製であり、これらの成分が豊富に含まれています。一方、クリアオイルは精製済みであり、ビタミンEの量が少なくなることがありますが、脂肪酸やワックスエステルは依然として含まれています。使用感や好みに応じて、未精製のゴールデンホホバオイルか、精製済みのクリアオイルを選ぶことができます。
それでは、成分を1つずつ見ていきましょう。
ホホバオイルの主成分であるワックスエステルは、ヒトの皮脂に非常に近い構造を持っています。そのため、ホホバオイルは肌によくなじみ、水分の蒸発を防ぐバリアを形成し、肌の乾燥を防いで柔らかく滑らかな肌を維持することができます。また、肌の表面にオイルが残らず、サラッとした使用感で季節を問わず使いやすいことも特徴です。
ワックスエステルは、オイルの中でも特に酸化しにくく、熱安定性も高いため、ホホバオイルを朝のスキンケアやヘアケアに使用し、日中紫外線を浴びても問題ありません。この性質により、ホホバオイルは熱を加えるスキンケア・ヘアケア製品にも適しており、様々な用途で製品化できます。
ワックスエステルは、クリアオイル・ゴールデンホホバオイルのいずれのホホバ種子油にも含まれています。
ホホバ種子油には、パルミチン酸・ステアリン酸・オレイン酸などの脂肪酸が含まれています。これらの脂肪酸はヒトの皮脂を構成する成分で、肌なじみがよく、皮膚のバリア機能をサポートすることで、肌荒れや乾燥を防ぐ役割も果たします。
これらの脂肪酸は、クリアオイル・ゴールデンホホバオイルのいずれのホホバ種子油にも含まれています。
未精製のゴールデンホホバオイルに含まれるビタミンEには、抗酸化作用があります。活性酸素を除去し、紫外線によって発生するコラーゲンを分解する酵素(MMP-1)の生成を抑制します。コラーゲンの変性を防ぐことで、たるみ・シワの発生を軽減し、ハリのある柔らかな肌をもたらします。また、ビタミンEには、血流や肌の新陳代謝を促す働きがあり、くすみを改善し、明るく透明感のある肌に導くことが期待できます。
ホホバ種子油の注意点は、5点あります。
食用には適しません。(*)ホホバオイルの組成がワックスであるためです。リップクリームや赤ちゃんがベビーマッサージの際に指を舐めてしまう程度の少量のオイルが体内に入っても問題はありません。
敏感肌の方やベビーマッサージで赤ちゃんに使用する場合は、精製されたクリアオイルを使うことをお勧めします。
植物アレルギーがある方は、事前にパッチテストを実施し、肌に合うか確認してから使用してください。
室内でも冬場など低温(7℃)で固まることがありますが、常温に戻すと再び使用でき、品質には問題ありません。
商品に特に使用期限の記載がない場合には、未開封で3年、開封後は1年以内に使い切ることをお勧めします。
出典: *内閣府食品安全委員会
本記事では、ホホバ種子油を配合したコスメの応用例・美容効果と、肌に有益な成分について解説しました。ホホバオイルは、肌のバリア機能を高めることによる保湿効果があり、乾燥肌・敏感肌の方にもお勧めできます。安定性・安全性が高いことからベビーケア・メイクアップ商品など様々なアイテムに配合できる使いやすいオイルです。ホホバ種子油は、既存のオリジナル商品にも配合しやすいオイルではないでしょうか。
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