化粧品の防腐剤に危険性はある?一般的な種類と安全性についても解説

化粧品の防腐剤に危険性はある?一般的な種類と安全性についても解説

化粧品の防腐剤は身体によくない!?
どのような防腐剤を使うのが良い!?
化粧品の製品企画や製造を行ううえで注意するポイントは?

オリジナル化粧品を作る際、その化粧品にどのような特徴を持たせるか商品企画を考える時に「防腐剤」をどうしようか迷うかたもいるのではないでしょうか?もともと、防腐剤は入れたくないとお考えのかたや、防腐剤のイメージが良くないというかたのお話をお伺いすることもあります。

本記事では、あなたが商品企画をするときに「防腐剤」をどのように考えると良いか、そのコツを紹介します。

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化粧品に防腐剤を入れる理由

化粧品に防腐剤を入れる理由

スキンケア目的の基礎化粧品も、メイクアップ化粧品も、シャンプーやスタイリング剤などのヘアケア化粧品や、ボディ化粧水や乳液のようなボディケア化粧品にいたるまで、様々な化粧品のパッケージ裏面の成分表示を見れば「防腐剤」が配合されています。

でも、防腐剤って良くないのでは?

そう思うかたもいるかもしれませんが、実際に化粧品として流通させるもので防腐効果があるものを配合しないと、逆に安心して使えなくなってしまうことも・・・

もしあなたが化粧品の企画をしている場合にこの「防腐剤」について、どのように考えていくと良いものでしょうか?

化粧品の品質を安定させる

そもそも化粧品に防腐剤を入れないとどうなるのでしょう。作った直後は正常に使える製剤であったとしても、ユーザーの手元に届くころには菌が少しずつ繁殖してしまうかもしれません。

もしジャー容器に入っている化粧品だとしたら、蓋を開けたときに、目に見えないような塵や微量の菌が製剤に付着し、その菌が繁殖してしまう可能性もあります。

もちろんそのような状態になった化粧品を使用することはできません。防腐剤は化粧品の品質を安定させるためにはどうしても必要なものとなります。

つまり、化粧品を安心して使うために必要なものが防腐剤なのです。

浴室で使う化粧品に菌を繁殖させない

水回りで使う化粧品、たとえばシャンプーやトリートメント、ボディーソープなどは、使用中に水が入ってしまうことも考えられます。水が入ることで化粧品が傷んでしまったり菌が繁殖してしまうことが考えられます。

そのため、水回りでつかう化粧品はアウトバス化粧品と比較して、よりしっかりと防腐効果を持たせる必要があります。

もしあなたがシャンプーなどの化粧品を企画しているのでしたら、その点も注意されると良いでしょう。

防腐剤の種類と安全性

防腐剤の種類と安全性

防腐剤にはいろいろな種類があります。また安全性も気になるところではないでしょうか。それらを詳しく見ていきましょう。

化粧品によく使用される防腐剤

ここでは化粧品によく配合される防腐剤を説明します。(*1)

パラベン

化粧品によく使用される防腐剤です。その抗菌性は強く、幅広く微生物に対して効果があります。一般的にメチルパラベンやプロピルパラベンが多く使用されます。

フェノキシエタノール

パラベンを使用しない場合の防腐剤としてよく使用される防腐剤です。パラベン類よりは殺菌力が劣るため、配合量は多く必要です。パラベンと組み合わせることでパラベンの効果が出ない微生物に対して殺菌効果を持たせることもあります。

安息香酸ナトリウム

水によく溶ける成分で、殺菌効果は弱いが静菌効果が高く、他の防腐剤と一緒に使われるケースもあります。

イソプロピルメチルフェノール

殺菌効果がある成分で広範囲の菌に有効です。抗菌性と抗真菌性を持ちます。医薬部外品の有効成分としても使用される成分です。

デヒドロ酢酸ナトリウム

カビ、酵母、好気性菌への静菌作用が高く、グラム陰性菌には作用が低い。また酸性環境で効果が高い。

塩化ベンザルコニウム

殺菌効果があり、消毒用としても使われる成分です。指定医薬部外品の手指消毒剤の有効成分などにも使われます。

サリチル酸

植物内にある化合物で、天然に広くある成分。人類は昔から炎症を抑えるためにサリチル酸が含まれるヤナギを利用し、古くは古代ギリシャのヒポクラテスの書物にも登場する(*3)。炎症を抑えたり、角質を軟化する作用がある。殺菌作用があり、医薬部外品の有効成分としても配合されている。

防腐剤フリー処方によく使用される防腐効果をもつ成分

防腐剤フリー(合成防腐剤フリー)を謳っている化粧品も、防腐効果(静菌作用)のある成分を配合しているものがほとんどだと思います。

ごく一部(粉状剤形で溶かして使うタイプや、常に冷蔵保管が必須のもので消費期限の記載がありそれが短いタイプ、使用直前に分包を開封して使用するパッケージのタイプなど)で、防腐剤フリーかつ防腐効果のあるものを入れないという製剤もありますが特殊なものではあると思います。

では防腐効果がある成分とはどのようなものなのでしょうか?これは例えば、天然原料で防腐効果を持つ成分や、合成原料でも保湿成分で防腐効果もある原料などです。

エタノール

アルコールです。合成および植物性の原料があります。高濃度(重要パーセント濃度が60w/w%を超える)場合に危険物としての取扱が必要となります。

BG

BGはブチレングリコールです。BGは保湿成分として化粧品によく使用される成分で、静菌作用があります。10%以上の配合で静菌の効果が出ます。

グリセリン

BGと同じ多価アルコールです。化粧品によく使用される保湿成分で、静菌作用があります。ただし静菌作用は高いわけではなく、濃度を多くしないとその効果は期待できません。

ペンチレングリコール

BGと同じ多価アルコールです。化粧品によく使用される保湿効果のある成分です。BGよりも低濃度でも大腸菌などには静菌作用があります。

ヒノキチオール

ヒノキの樹皮から抽出・精製される成分で合成原料もある。抗菌作用があり、育毛剤の有効成分としても使用される。

防腐剤フリー訴求は効果的?

防腐剤フリー」や「パラベンフリー」と謳うことは、化粧品を展開していくうえで効果的な手法でしょうか?

一定の効果は見込めるかもしれませんが、一概にそれが良いとは言えません。つくるブランドや商品コンセプトとの親和性によってその影響度は変わってくることと思います。

例えば、防腐剤を使っていないことで、肌に優しいような見せ方をしたいという場合や、オーガニック成分にこだわる化粧品という場合に、多少なりとも効果があるかもしれません。一方、先進的な機能性を謳うような化粧品やメイク品でしたら防腐剤フリーということに興味を示すユーザーがそもそも少ないかもしれません。

いずれにしても気を付けたい点としては、「防腐剤フリーだから安全」とは言えないということです。もし肌への負担について訴求をしたいのでしたら、パッチテストやスティンギングテストなどで製剤の皮膚刺激を測定する方法がより効果的であると思います。

パラベンって危険なの?

同じような訴求として「パラベンフリー」を謳う化粧品をよく目にします。多くの会社が「パラベンフリー」と書いていると、パラベンが悪い成分のように感じてしまうかたもいるのではないでしょうか?

パラベンは抗菌性が強く、幅広い微生物に対して有効であり、少量で防腐効果が期待できる成分です。

一説にはパラベンは旧表示指定成分に分類されていたために、危険と解釈されてきたようです。この「旧表示指定成分」とは何でしょうか?

過去に化粧品は旧薬事法で定められた「表示指定成分」を表示する義務がありました。「表示指定成分」は、体質によってごくまれにアレルギー等の肌トラブルの可能性がある成分として、旧薬事法によって商品への表示を義務づけられた成分です。

この旧薬事法が2001年4月改定されて、医薬部外品を除くすべての化粧品で全成分を表示することが義務づけられました。そのため「表示指定成分」は廃止され、これらの成分は「旧表示指定成分」と呼ばれてきたのです。(*2)

「防腐剤」以外もある!?化粧品の安全性を高める工夫

防腐剤以外もある!?化粧品の安全性を高める工夫

化粧品を安全に使うために、防腐剤は必要ということをおわかり頂けたことでしょう。防腐剤にもいろいろな種類があり、今回記載しきれなかった成分も沢山あります。

防腐剤フリーは安全ではないということではありません。「防腐剤」以外の部分で工夫することも考えられます。

使用期限の記載がある化粧品

あなたは化粧品のパッケージで「使用期限」の記載がある化粧品を見たことはありますか?食品の賞味期限のような記載を化粧品では見たことがないというかたが多いのではないでしょうか?

防腐力が高くない化粧品の場合、使用期限を記載するという選択肢もあるのです。

容器設計や使用方法の観点から、品質を安定しやすくする工夫も考えることが可能だと思います。

また、水回りで使用する化粧品は防腐力が低い設計にすることは避けるべきでしょう。

使用期限の記載がない化粧品

化粧品は3年以上品質が安定していることが前提で製造販売元が製造を行います。薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)では、3年以内に変質する化粧品を除いて、使用期限を表示する必要がないとされています。

品質が安定している化粧品であっても、使用した製剤が逆流しないようにしたり、シャンプーやトリートメントなどの水回りで使用する化粧品では水分が中身に付着しないような工夫も必要です。

エアレス容器や、製剤を粉状にする、1回使い切りのパッケージにするなども選択肢として考えることができるものとなります。

まとめ

まとめ


化粧品の企画における防腐剤の考え方とポイントについてご説明しました。なお当社(株式会社OEM)は化粧品・健康食品の製造受託専門企業として数々の製品を提供してきました。また、ブランドコンセプトや商品企画のコンサルティング業務のご相談もお受けしております。

「化粧品の企画も相談したい」、「化粧品をリニューアルしたい」、「新たに化粧品をつくりたい」とご検討の際は、ぜひ当社にご相談ください。

参考資料
*1 BOKEN ホームページ
https://www.boken.or.jp/find_tests/chemical_analysis/cosmetic/1123/

*2 化粧品成分オンライン 旧表示指定成分の解説と旧表示指定成分一覧
https://cosmetic-ingredients.org/former-designated-ingredients-list/

*3 Wikipedia サリチル酸

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化粧品に防腐剤はなぜ必要なのですか?

化粧品は水分を含むものが多く、雑菌やカビが繁殖しやすいため、防腐剤が必要です。
防腐剤を適切に使用することで、
・製品の安全性
・品質の安定性
・使用期限内での変質防止
を確保できます。

防腐剤を使わない化粧品は作れますか?

「防腐剤完全不使用」を謳うことは可能ですが、
・無水処方
・アルコール高配合
・使い切り容器
・厳しい製造・充填環境
など非常に制約の多い設計が必要です。
OEMでは、安全性を確保した上での防腐設計の代替案を提案します。

化粧品でよく使われる防腐剤にはどんな種類がありますか?

代表的な防腐剤には以下があります。
・フェノキシエタノール
・パラベン
・安息香酸Na
・ソルビン酸K
・デヒドロ酢酸Na
OEMでは、処方・ターゲット・市場に応じて選定します。

パラベンは本当に危険なのですか?

パラベンは日本・海外で使用が認められている防腐剤であり、
規定濃度内であれば安全性が確認されています。
ただし、イメージ面を考慮し「パラベンフリー」を選択するブランドも増えています。

フェノキシエタノールは安全ですか?

フェノキシエタノールは、現在最も一般的に使われている防腐剤の一つです。
刺激が比較的少なく、パラベン代替として広く使用されています。
OEMでも多くの処方で採用されています。

「防腐剤フリー」と表示できますか?

原則として、防腐効果を持つ成分を一切使用していない場合のみ表示可能です。
植物エキスやBGなども防腐補助効果を持つため、
表示には慎重な判断と法規確認が必要です。

防腐剤の量はどのように決められますか?

以下を考慮して決定します。
・処方内容(水分量・pH)
・容器形状(ジャー・ポンプなど)
・使用方法(手で取る・直接触れる)
・微生物試験結果
OEMでは必要最小限の量で安全性を確保します。

防腐剤と品質検査にはどんな関係がありますか?

防腐剤が適切に機能しているかは、
・微生物チャレンジテスト
・保存安定性試験
などで確認します。
これにより、市場流通に耐える品質が保証されます。

           

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