ローズエキスの効果を徹底解説!全身を美しくするバラの魅力を紹介

ローズエキスの効果を徹底解説!全身を美しくするバラの魅力を紹介
ローズエキスの美容効果を知りたい
ローズエキスでどういった化粧品が製造できるのだろうか
ローズエキスを効果的に取り入れるにはどうすればよいか

世界中で愛されているバラは、観賞や園芸はもちろん、宗教的・文化的儀式でも用いられてきました。バラはその香りも素晴らしく、香水やハーブティとして楽しまれている方も多いのではないでしょうか。

バラはバラ科バラ属の植物で、原種は全世界で200種ほど、ヨーロッパ・中東・アジアの北半球にだけ自生しています。

西洋で古くから栽培されていた「ガリカ(Rosa gallica)」・「アルバ(Rosa alba)」・「ダマスク(Rosa Damascena)」・「ケンティフォリア(Rosa centifola)」・「モス(Rosa Moss)」などをオールドローズといい、その後交配されてモダンローズと言われる多様なバラが生まれました。

現在では4万種以上の品種があるといわれており、鑑賞・園芸・化粧品・アロマテラピー・食用に用いられています。

本記事ではローズエキスの効果について解説し、全身を美しくする美容効果と魅力を紹介します。
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美容効果をもたらすローズエキスとは

美容効果をもたらすローズエキスとは
バラの花や果実から抽出したエキスには美容効果があり、著名なダマスクローズをはじめとして、ローズエキスは化粧品原料や食品原料に利用されています。
美容効果をもたらすローズエキスは3つあります。

  • ダマスクバラ花エキス
  • イザヨイバラの果実のエキス
  • その他のバラの花のエキス

それでは、1つずつ見ていきましょう。

ダマスクバラ花エキス

美容効果をもたらすローズエキスの1つ目は、ダマスクバラ花エキスです。

一般にダマスクローズといわれているロサ・ダマスケナ(Rosa damascena)の花から水・エタノール・BG・スクワランなどで抽出して得られるエキスです。

このダマスクバラ花エキスには、香気成分のシトロネロール( Citronellol)、ゲラニオール(Geraniol)、リナロール(Linalool)・ファルネソール(Farnesol)などと、フラボノイドのケルセチン(Quercetin)・ケンペロール(Kaempferol)などが含まれています。ローズの香りを付ける目的で化粧品に配合されます。

イザヨイバラの果実のエキス

美容効果をもたらすローズエキスの2つ目は、イザヨイバラ(Rosa roxburghii)の果実のエキスです。イザヨイバラエキスと表示されます。

イザヨイバラの果実からエタノール、BGで抽出して得られるエキスで、ビタミンC・タンニン・糖類が含まれています。

イザヨイバラエキスには、紫外線によって肌細胞がダメージを受け、肌が赤く炎症を起こすのを抑える抗炎症作用、セラミド合成促進による保湿・バリア改善作用があります。また、感染症の原因になりうる黄色ブドウ球菌・緑濃菌等の抗菌作用があります。このような機能性から化粧品・食品の原料として利用されています。

その他のバラのエキス

美容効果をもたらすローズエキスの3つ目は、その他のバラのエキスです。

バラにはたくさんの種類があり、さらに花びら・果実以外に茎・葉・胎座・新芽など異なる部位から抽出されたエキスがあります。それぞれに化粧品表示名とINCI名が付き、区別されています。例えば、センチフォリアバラ花エキス・ダマスクバラカルス培養エキスなどです。

各エキスの含有成分は異なりますが、主にポリフェノール(Polyphenol)・シトロネロール・ゲラニオールなどの機能性成分を含んでおり、食品・化粧品原料に応用されています。

ローズエキスに関連する化粧品原料

ローズエキス化粧品の原材料
ローズエキスには、さまざまな種類のバラや異なる部位から抽出したエキスがあることを解説しました。一方で、バラから得られる化粧品原料には、抽出以外の製造方法で得たオイルや液体などがあります。

このようなローズエキスに関連する化粧品原料は4つあります。

  • ダマスクバラ花油
  • ダマスクローズ水
  • ローズヒップエキス
  • ローズヒップオイル

それでは、1つずつ見ていきましょう。

ダマスクバラ花油

関連する化粧品原料の1つ目は、ダマスクバラ花油です。

ダマスクバラ花エキス同様に、ダマスクローズの花から得られる精油です。製法の違いからローズオットー・ローズアブソリュートの2種類があり、ローズオットーは水蒸気蒸留法で、アブソリュートは溶剤抽出法で製造します。

ダマスクバラ花油は、アロマテラピーの精油や化粧品原料の香料に応用されています。女性の心身に影響のあるエストロゲンを活性化し、ストレスを緩和させる働きが期待できます。

ダマスクローズ水

関連する化粧品原料の2つ目は、ダマスクローズ水です。

ダマスクバラ花エキス同様に、ダマスクローズの花から得られる液体です。精油であるローズオットーを水蒸気蒸留法で製造した際に得られる水溶液で、水溶性の香気成分と微量の精油が含まれています。一般に、ダマスクローズウォーターと呼ばれています。

化粧品では、ダマスクバラ花水と表示され、精製水の代わりに配合することもでき、華やかな香りによるリラックス効果があります。食品では清涼飲料水・菓子などに配合されます。

ローズヒップエキス

関連する化粧品原料の3つ目は、ローズヒップエキスです。

カニナバラ果実エキスと表示されます。ロサ・カニナ(Rosa canina)の果実から水、エタノール等で抽出して得られる抽出物で、一般にローズヒップエキスと言われています。

このロサ・カニナは、ヨーロッパから西アジアにかけて自生する野ばらです。その果実はビタミンCが豊富で、ローズヒップティーとして愛飲され、人々の健康を支えてきました。なお、「果実」とは偽果で、膨らんだ花の基部です。

ローズヒップエキスには、果実酸やエラグ酸(Ellagic Acid)が含まれ、化粧品では収れん作用や色素沈着抑制作用が期待できます。

ローズヒップオイル

関連する化粧品原料の4つ目は、ローズヒップオイルです。

カニナバラ果実油と表示されます。ロサ・カニナの果実から得られる油です。ローズヒップエキス同様に、「果実」とは偽果で、膨らんだ花の基部です。

化粧品に配合すると、肌表面を覆うことで肌の乾燥を防ぎ、肌を柔らかく、滑らかに整えるエモリエント効果があります。また、リップや日焼け止めなどのメイクアップ化粧品の肌への密着を高め、肌に塗布した際の使用感を高める感触改良の目的で配合します。

全身を美しくするローズエキスの美容効果

ローズエキスと、関連する化粧品原料を解説しました。さまざまなバラやその部位・果実から抽出物・オイルが得られ、化粧品・食品に応用されています。

ここでは、全身を美しくするローズエキスの美容効果を5つ紹介します。

  • 美白
  • 収れん作用
  • 体臭を抑える
  • リラックス効果
  • 女性ホルモンの活性化

それでは、1つずつ見ていきましょう。

美白

全身を美しくするローズエキスの美容効果の1つ目は、美白です。

カニナバラ果実エキスには、外用において、シミの元であるメラニン色素が蓄積することを防ぐ色素沈着抑制作用があります。

また、カニナバラ果実エキスには、エラグ酸やアスコルビン酸が含まれています。

エラグ酸にはメラニン生成に関わるチロシナーゼ活性阻害作用、アスコルビン酸にはシミの生成過程で発生するドーパキノンの還元によるメラニン生成抑制と黒色メラニンの淡色化作用があり、美白効果があります。

収れん作用

全身を美しくするローズエキスの美容効果の2つ目は、収れん作用です。

カニナバラ果実エキスには、果実酸・タンニンなどが含まれています。果実酸は、肌を柔らかくし、古い角質を取り除くことによって、毛穴を引き締める効果があります。

また、タンニンはタンパク質分子を凝固させ、組織を収縮させる効果があります。カニナバラ果実エキスを化粧品に配合することで、肌の表面や毛穴を引き締め、化粧崩れを防ぐ効果が期待できます。

体臭を抑える

全身を美しくするローズエキスの美容効果の3つ目は、体臭を抑える効果です。

ローズオイルは、ゲラニオール、シトロネロールなどの香気成分を含有しています。ローズオイルを摂取すると、香気成分が体内に吸収され、汗とともに汗腺から放出されることで元来の体臭を抑えると言われています。

なお、汗腺から放出される成分には他の食べ物の影響も受けること、汗をかいたことによる肌表面の雑菌が臭いを発することから、バラの香りを自覚しにくい方もいるでしょう。

ローズオイルを摂取する場合には、食用を推奨しているものか、サプリメントなどに加工されたものを選ぶことをお奨めします。

リラックス効果

全身を美しくするローズエキスの美容効果の4つ目は、リラックス効果です。

香りは、ヒトの感情・睡眠といった本能を司る大脳辺縁系に直接働きかけます。ローズオイルのアロマテラピーは、ヒトの不安や緊張感を軽減して、ストレス緩和による心身のリラックス効果があります。

さらに、ローズのオイルがヒトの自律神経を抑えて副交感神経優位に働きかけること、血圧の低下・睡眠の改善・うつ症状の緩和などの効用についても研究されています。

女性ホルモンの活性化

全身を美しくするローズエキスの美容効果の5つ目は、女性ホルモンの活性化です。

エストロゲンは、女性の生殖機能をコントロールするホルモンで、女性らしい体を作る、肌のうるおい・ハリを保つなど、全身の美しさに影響する多くの機能があります。

ダマスクローズオイルのアロマテラピーによって香りを感じると、大脳辺縁系から視床下部に伝わり、エストロゲンの分泌を促すことが期待できます。

肌に塗布することでエストロゲンの機能を高め、コラーゲンやヒアルロン酸を維持するダマスクローズエキス配合化粧品も市販されています。

美容効果をもたらすローズエキスの成分

美容効果をもたらすローズエキスの成分
ローズエキスによる美容効果は、リラックス効果や女性ホルモンによる機能など、全身に及びます。

このような美容効果をもたらすローズエキスの成分は4つあります。

  • ポリフェノール
  • 香気成分
  • ビタミンC
  • 糖質

それでは、1つずつ見ていきましょう。

ポリフェノール

美容効果をもたらすローズエキスの成分の1つ目は、ポリフェノールです。

ローズエキスには、さまざまなポリフェノールが含まれています。

  • フラボノイド:ケルセチン・ケンペロール
  • タンニン:エラグ酸

ポリフェノールには、抗酸化・抗炎症作用があり、紫外線・PM2.5などの外部刺激による肌のダメージを軽減します。
また、エラグ酸にはシミの元であるメラニン生成に関わるチロシナーゼ活性阻害作用があります。

香気成分

美容効果をもたらすローズエキスの成分の2つ目は、香気成分です。

ローズエキスには、さまざまな香気成分が含まれています。

  • テルペノイド:シトロネロール・ゲラニオール・リナロール・ネロール(Nerol)・フェネチルアルコール(Phenylethyl Alcohol)
  • フェニルプロパノイド:メチルイソオイゲノール(methylisoeugenol)

これらの香気成分は、女性ホルモンであるエストロゲン分泌や体臭低減効果があると言われています。

ビタミンC

美容効果をもたらすローズエキスの成分の3つ目は、ビタミンCです。

アスコルビン酸はビタミンCの一種で、最も一般的な形態です。

ビタミンC・アスコルビン酸は、抗酸化作用や美白効果があります。シミの生成過程で発生するドーパキノンの還元によるメラニン生成抑制と黒色メラニンの淡色化作用があります。化粧品・食品のいずれでも美白効果があります。

糖質

美容効果をもたらすローズエキスの成分の4つ目は、糖質です。

ローズエキスには、さまざまな糖質が含まれています。

  • フルクトース
  • スクロース
  • ラムノース
  • アラビノース
  • グルコース

糖質は、肌の表面に膜を作って皮膚内の水分が蒸散することを防いで保湿し、肌本来に備わっているバリア機能を強化します。紫外線やPM2.5などの外部からの刺激・異物やニキビなどの肌荒れから肌を守ります。

ローズエキスの効果的な取り入れ方

ローズエキスの効果的な取り入れ方
ローズエキスにはさまざまな美容効果があり、それに寄与する成分を解説しました。

このような美容効果をもたらすローズエキスの効果的な取り入れ方は4つあります。

  • 食べる
  • 飲む
  • 化粧品
  • アロマテラピー

それでは、1つずつ見ていきましょう。

食べる

ローズエキスの効果的な取り入れ方の1つ目は、食べることです。

バラの花びら・糖類・クエン酸などを丁寧に煮込んだコンフィチュール(ジャム)があります。バラの花びらを乾燥せず、収穫した直後に煮込むことで香り・色・食感を楽しみます。コンフィチュールは、紅茶に加えたり、菓子作りにも使われています。

また、ダマスクローズオイル配合サプリメントによる体臭低減効果があります。ローズオイルに含まれるゲラニオール・シトロネロールなどの香気成分が体内に吸収され、汗とともに汗腺から放出されることで体臭を抑えると言われています。

飲む

ローズエキスの効果的な取り入れ方の2つ目は、飲むことです。

ローズウォーターは、ダマスクローズの花から得られる水溶液で、水溶性の香気成分と微量の精油が含まれています。持続性のある香気成分であるフェネチルアルコールが多く含まれ、穏やかなローズ様の香りが楽しめます。

また、ローズヒップティーは、カニナバラの果実のハーブティで、ビタミンCを豊富に含んでいます。紫外線によるメラニンの生成抑制やコラーゲン産生促進による肌のハリが期待できます。

化粧品

ローズエキスの効果的な取り入れ方の3つ目は、化粧品です。

さまざまなバラの部位・製造方法により得られるエキス・オイルがあり、香りや含有成分に違いがあります。各原料の効能にあった化粧品アイテムを選択しましょう。

バラの花びらから得られるエキスは、一般にポリフェノールを含むことから美白や収れん作用が期待できます。収れん作用では、化粧崩れ防止効果もあり、スキンケア品に限らず、化粧下地などにも応用できます。

香気成分を含むダマスクローズウォーターは化粧水やボディローションに適し、リラックス効果が期待できます。また、ローズウォーターに含まれるフェネチルアルコールには、保湿・抗炎症・抗菌効果が報告されています。化粧品を企画する場合には、精製水に代替してローズウォーターを配合することができます。

アロマテラピー

ローズエキスの効果的な取り入れ方の4つ目は、アロマテラピーです。アロマテラピーとは、精油を使って芳香浴やマッサージなどをすることです。芳香浴は、精油を湯船に垂らして入浴したり、ディフューザーに入れて室内に香りを広げたりし、香気成分を吸引する方法です。

ローズオットー・ローズアブソリュートにはゲラニオール・シトロネロールなどが含まれ、ヒトの不安や緊張感を軽減して、ストレス緩和による心身のリラックス効果があります。

また、ローズオイルは女性の心身に影響するエストロゲンに働きかけ、ホルモンバランスを整えることで、女性らしい体を作る、肌の艶やハリを保つ効果が期待できます。

まとめ

まとめ
本記事では、様々なローズエキスを紹介し、ローズエキスの美容効果と成分、ローズエキスの効果的な取り入れ方を解説しました。ローズエキスによる心身のリラックスや女性ホルモンへの働きかけは全身に美容効果が及び、化粧品や健康食品への応用は広がっています。

当社は、ローズエキス化粧品を含め、化粧品・健康食品の製造受託専門企業として数々の製品を提供してきました。また、ブランドコンセプトや商品企画のコンサルティング業務のご相談もお受けします。

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