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オールインワンジェル1品で本当に大丈夫?
最新のオールインワンジェルが知りたい!
これからのオールインワンジェルはどんな製品を開発したらよい?
オールインワン化粧品は自社の顧客になってもらうために、安価に設定した集客を目的とした商品で、新規顧客を獲得してデータを収取し、クロスセルやアップセルにつなげる重要な商材です。また、1品でスキンケアができる簡単・時短が叶うシニア向け商材として市場が拡大してきましたが、現在では、男女や機能別の商材も多く市販されています。
オールインワンジェルは、化粧品製造販売業の許可を得たOEMメーカーで製造し、オリジナルブランドで販売が可能です。
この記事では、OEM製造できるオールインワンジェルの特長やターゲット向けのOEM製品開発、オールインワンジェルOEMの消費者ニーズ分析、オールインワンジェルの機能別成分、オールインワンジェルの販売戦略、OEM製造における効果的な容器の選定、商談のプロセスや流れについても詳しく解説します。
Contents
オールインワンジェルについて、その機能や効果、使い方、そして、オイルの配合の有無別に製品の特徴について解説します。
オールインワンジェルとは、化粧水や美容液、乳液などの基本的なスキンケア機能を1つにまとめたアイテムです。このジェルを使うことで、保湿ケアが1品で完了できます。
ジェルを表す”gel”は、英語では「ジェル」と、ドイツ語では「ゲル」と発音され、どちらも同じ意味です。使い心地には少し違いがあり、「ゲル」は少なめの水分で弾力が感じられるのに対し、「ジェル」は水分が多めですが、その区別は厳密ではありません。
オールインワンジェルは、鉱物油や界面活性剤を配合しないことを示す、「無鉱物油」や「界面活性剤フリー」の製品開発が可能です。
オールインワンジェルは、忙しい日々を送る中でのスキンケアを簡単にし、効果的な保湿ケアを提供するアイテムです。
スキンケアの際に肌に触れる回数を減らせるため、肌への摩擦が軽減されるというメリットもあります。一方で、オールインワンジェルは皮脂の量が比較的安定している人に特に適しています。
水分や油分の量を個別に調節できないため、肌の乾燥が気になる季節には保湿感が不足することがあります。油分を含むアイテムを追加するか、ジェルを重ね付けしましょう。
オールインワンジェルの使い方は、洗顔をした清潔な肌に、適量のオールインワンジェルを顔全体に塗布します。
1品で基本のスキンケアが完了します。他の化粧品を使いたい場合は、ジェルの後に油分を含む乳液やクリーム、日焼け止めなどを重ねて塗りましょう。美容液を使用する場合は、その製品ごとの使用方法に従ってください。
オールインワンジェルは、手軽にしっかり保湿できるため、忙しい方や簡単にケアを済ませたい方に特におすすめです。
オイルインとは、オイルをカプセルに閉じ込めた製品や、水にも油にも溶ける特殊なオイルを配合した化粧品のことです。
これらの製品は「オイルインゲル」や「ジェルクリーム」などと表示されています。油性成分を与えることができるため保湿効果が高く、乾燥肌や普通肌の方におすすめです。
主な成分としては、スクワラン、ワセリン、シア脂、ミネラルオイルなどが含まれています。これらの成分が肌に潤いを与え、肌を柔らかくする効果を発揮します。
ノンオイルとは、従来の油分による保湿から一歩進んだ、油分を使わない保湿方法です。
この種の製品は、透明から半透明で軽やかなみずみずしいテクスチャーが特徴です。保湿成分として、グリセリン、BG(ブチレングリコール)、DPG(ジプロピレングリコール)、プロパンジオールなどがよく使用されます。
これらの成分は、肌に優しく潤いを与えることで知られており、特に肌の油分が気になる方やサッパリとした使用感を好む方に適しています。ノンオイル化粧品は、肌への負担を減らしながら、しっかりと保湿を行いたい方に最適な選択肢となるでしょう。
オールインワンジェルは、一つの商品でスキンケアを完結できることから、簡単かつ時短に対応できるシニア向けの商品として市場が拡大しました。しかし、現在では男性用、女性用、子供用といった年齢層や性別に応じた製品が市販され、商品の細分化が進んでいます。
この記事では、女性向け、男性向け、子供向けの各オールインワンジェルについて解説します。
女性向けオールインワンジェル市場は、年齢や肌の悩みに合わせて様々な製品が登場し、多様化しています。「CANADEL」は、60代以上の女性を対象としたイメージが強いオールインワンジェル市場に新風をもたらし、2019年には40代から50代の女性向けにスタイリッシュで高機能な商品を発売しました。
この製品は、ハリやシワ、毛穴、美白、敏感肌の方のエイジングケアに焦点を当てており、特に敏感肌、美白、シワ対策の製品は医薬部外品として提供されています。
さらに、満足感と高級感を高めるための香りも加えられています。一方、資生堂の「アクアレーベル」ブランドでは、年齢に囚われず、季節や具体的な肌の悩みに合わせたベーシックケア商品を提案しています。これらの取り組みにより、オールインワンジェルの多様な可能性を広げています。
男性の肌は女性と比べて皮脂の量が多く、水分が少ない傾向にあります。そのため、油分が少なく、軽いテクスチャーで保湿力のあるオールインワンジェルは男性にとって使いやすい製品です。特に20代から30代の男性向けには、シワや美白を目的とした医薬部外品のオールインワン化粧品が多く市場に出ています。
近年では、サントリーから中高年男性向けに発売された「VARON」が、発売2年で累計売上40億円を突破するなど好調なスタートを切りました。これは、外見の老化がコミュニケーションを避ける要因になることを防ぎ、外見のケアの重要性をアピールしていることが受け入れられているからです。
男性向けオールインワンジェルは、日常のケアを簡単にし、自信を持ってコミュニケーションするための手助けとなっています。
子供向けオールインワンジェルは、簡単にスキンケアができることに加え、低刺激とべたつきのない使用感の良さが求められます。無着色、無香料、防腐剤フリー、アルコールフリー、オイルフリー、弱酸性、そして界面活性剤不使用といった特性を訴求することが大切です。
特に界面活性剤を使用しない製品は、肌に優しくべたつきを残さないことから子供たちにとっても使用感が良いものとなります。これらの特徴は、子供の敏感な肌を考慮し、安心して使える製品を求める親御さんにとって重要なポイントです。
オールインワンジェルは、シニア向けの商品として市場が拡大しましたが、すでに主力ブランドによる市場占有と競争激化の状況です。オールインワンジェルの新たな市場を開拓するため、消費者ニーズを次の3つの観点から分析し、解説します。
オールインワンジェルは、特にシニア市場での需要が高く、利用者の多くは60代以上とされています。これらの製品は、簡単・時短ケアが可能であり、比較的安価であるため、多くのユーザーに受け入れられています。
ただし、保湿が不十分だというイメージがあり、朝か夜のいずれかの使用に限定しているユーザーがいます。消費者は、簡単・時短でありながらも高機能な製品を望んでおり、朝用と夜用をセットで使用することで、より効果的なケアを目指すシワ改善向けオールインワン製品も登場しています。
これらのトレンドは、消費者のスキンケアに対する意識の高さと、オールインワンジェルに対するニーズの変化を示しています。
年齢に応じて皮脂量が変化するため、スキンケア製品のニーズも変わります。若い世代はみずみずしいジェルタイプを好む傾向にあり、これらは軽い使用感で肌の保湿を望む方に最適です。
年齢が上がるにつれて皮脂の分泌量が減少し、肌の乾燥により高保湿の製品が好まれます。特に中高年の方々には、保湿力が高い製品やオイル配合のジェルクリームが適しています。
年代ごとに肌の状態が異なるため、それぞれのニーズに合った製品を提供することが、消費者からの支持を得るために重要です。
スキンケア製品の需要は季節によって変わります。特に冬は乾燥が進むため、多くの人が保湿不足を感じます。
寒暖差や気温の低下が肌の乾燥をさらに深刻化させるので、この時期には保湿効果の高い製品が特に求められます。冬季限定のナイトクリームや高保湿ジェルクリームのような季節特有の製品を提供することで、肌トラブルを防ぎ、消費者のニーズに応えることができます。
季節ごとに適したスキンケア製品を提供することは、一年中、消費者の肌の健康をサポートし、ブランドの信頼を築く助けになります。
オールインワンジェルの機能別成分をシワ改善や美白効果、保湿効果、肌荒れを防ぐ成分について解説します。
シワ改善に効果がある成分として、パルミチン酸レチノールやビタミンPP(ナイアシンアミド、ニコチン酸アミド)が知られています。パルミチン酸レチノールは、肌の新陳代謝を促進し、シワやたるみを改善するのに有効です。ビタミンPPは肌のバリア機能を強化し、保湿効果が高いため、乾燥による小ジワを防ぎます。
また、ビタミンPPは美白効果を持つ医薬部外品の有効成分としても使用されます。これらの成分はエイジングケア製品に広く用いられ、シワの改善や肌の若返り、ハリを取り戻すのに寄与します。
美白効果のある成分として、アルブチン、VC誘導体、プラセンタが挙げられます。アルブチンはメラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐ効果があります。
VC誘導体はビタミンCの安定した形で、肌のメラニン生成を抑え、明るい肌へと導きます。
プラセンタには細胞の活性化を促し、肌の再生力を高める効果があるため、美白だけでなくアンチエイジングにも良い影響を与えます。これらの成分は、美白を目指すスキンケア製品に広く用いられており、明るく健康的な肌を保つのに役立ちます。
保湿効果のある成分として、アミノ酸(D-グルタミン酸、DL-アラニン、DL-メチオニンなど)やその代謝物であるPCA-Naが知られています。
また、ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドも保湿に効果的です。ヒアルロン酸は水分を大量に抱え込むことができ、肌の潤いを長時間キープします。コラーゲンは肌の弾力と保湿をサポートし、セラミドは肌のバリア機能を強化して外部からの刺激を防ぎ、肌の水分を保持するのに役立ちます。
これらの成分は、肌に自然に存在し、水分を保持する役割を果たしており、肌をしっかりと保湿し、乾燥から守る効果が期待できます。
肌荒れを防ぐためには、グリチルリチン酸ジカリウム、パンテノール、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、ベンザルコニウムクロリド(塩化ベンザルコニウム)、ヘパリン類似物質などの成分が効果的です。
グリチルリチン酸ジカリウムは、炎症を抑える働きがあり、肌荒れや赤みの対策に使われます。パンテノールは肌の修復を助け、保湿効果もあります。アラントインは肌の鎮静と修復を促進し、敏感肌のケアにも適しています。
イソプロピルメチルフェノールは抗菌作用があり、ニキビなどの肌トラブルを防ぎます。ベンザルコニウムクロリドも同様に抗菌性を持ち、ヘパリン類似物質は肌の炎症を抑え、保湿に寄与します。これらの成分は、肌荒れを防ぎ、健康な肌を保つために重要です。
オールインワンジェルは、シニア向けの商品として市場が拡大しましたが、すでに主力ブランドが市場を占有し、競争激化の状況です。オールインワンジェルの販売戦略について、次の3つの観点から解説します。
25歳から44歳の女性の就業率は2005年以降上昇傾向にあり、忙しい生活を送る女性の間で時短ニーズは高まっており、オールインワン化粧品市場の拡大も見込まれます。
また、シンプリストやミニマムライフを好むライフスタイルの人々をターゲットにしたシンプルスキンケア製品も注目されています。これらの製品は、UV対策やニキビ、敏感肌対策などの機能を備え、ライフスタイルに合わせたケアが可能です。
従来のシニア市場ではなく、20代から40代の女性やシニア男性など、潜在的な市場へのニーズ把握が重要です。これらの消費者層に対して、それぞれの生活スタイルや肌の悩みに合った製品を提案することが、市場をさらに拡大する鍵となるでしょう。
競合他社との差別化を図るため、医薬部外品の機能を明確に示すこと、ミニマリストやシンプルなスキンケアを好む人向けの多機能製品の開発、およびスキンケアとメイクアップ機能を兼ね備えた製品の提供が実践されています。
例えば、紫外線吸収剤を配合したUV機能付きの朝用オールインワン製品や、肌色補正機能を持つジェル状ファンデーションは、スキンケアからメイクアップのベースまでを1品でこなすことができ、時短メイクを求める人のニーズに応えます。
また、「PERFECT ONE FOCUS」のように20代の女性を対象に敏感肌や毛穴ケアを訴求する製品は、他の主要ブランドがカバーしていない市場をターゲットにして新たな需要を刺激します。これらは、オリジナル化粧品を開発する際に他社と差別化を図り、市場に独自の価値を提供する戦略の一つです。
オールインワン製品は、手軽なケアを手ごろな価格で入手できることで受け入れられていますが、そのイメージを超えた価値を提供することが大切です。価格設定は、販売チャネルによって大きく異なります。
たとえば、オールインワンジェルはドラッグストアやECサイト、バラエティショップ、総合スーパー、百貨店、通信販売(テレビや折込広告を通じて)など、様々なチャネルで販売されています。高価格帯では1万円を超える製品が、中価格帯では約3,000円~8,000円、低価格帯では3,000円以下の製品が提供されています。
これらの価格設定と販売チャネルを適切に選定することで、ターゲットとする顧客層に合った製品を効果的に届けることができます。
オールインワンジェルは、高級感の演出と取り出しやすさから、ジャー容器と呼ばれるクリームなどに使用される広口の容器が使われてきました。
しかし、片手で使える手軽さや使用量を分かりやすくするため、シャンプー容器のようなポンプタイプなども登場しています。OEM製造において効果的な容器を選定するために次の3つの観点から解説します。
化粧品の容器選びは、その成分と容器の材質との相性がとても重要です。容器の材質が化粧品の成分によっては反応し、製品の品質に影響を与えることがあります。特にボトルの場合、プラスティック製のものでは、材質によって強度、耐薬品性、透明度などが異なります。
例えば、精油を含む製品には、耐油性の高い材質を選ぶことが重要です。また、商品の魅力を高めるために、透明度の高い材質を選ぶことも考えられます。
このように、容器の材質を内容物の成分に適したものにすることで、品質の維持と消費者への魅力的なプレゼンテーションの両方を実現することが可能です。
化粧品の容器デザインは、使いやすさとデザイン性のバランスが重要です。高級感を演出したい場合、ジャータイプの容器が好まれますが、衛生面からはスパチュラの使用が推奨されます。
一方、時短スキンケアには、片手で開けられる一体型の蓋を持つジャータイプが便利です。チューブタイプ、ポンプタイプ、ディスペンサーなどは使いやすさを重視しており、近年は使いやすさと高級感を両立させたデザインの製品が市場に出ています。
消費者のニーズに応えるためには、内容だけでなく、使い勝手が良く、デザイン性に優れた容器を選ぶことが重要です。
リサイクル可能な素材の選定は、環境への配慮を示す重要な要素です。高級感を保ちつつ、環境に優しい選択をするためには、ジャータイプでレフィル(詰め替え用)対応が可能なものがおすすめです。
チューブタイプの容器には、再資源化が可能なアルミ製のものがあります。ポンプタイプには、スパウトパウチやスタンドアップパウチを使用して補充可能なデザインを採用することで、使い捨てを減らしリサイクルを促進します。
また、FSC認証を受けた森林認証紙やグリーンナノ容器の採用、GP認定を受けた工場での資材生産など、環境に配慮した素材と製造プロセスの選定は、地球環境への影響を考慮する企業の姿勢を示すことにつながります。
ターゲット層に合わせたニーズに対応するオールインワンジェルは、化粧品製造販売業の許可を得たOEMメーカーに依頼し、オリジナルブランドの開発・製造が可能です。
化粧品のOEM製造のメリット・デメリットやOEMメーカーの選定方法については、関連記事で詳しく解説しています。
また、オールインワンジェルの開発・製造をOEMメーカーに委託する際のプロセス・一般的な商談の流れについても、関連記事で詳しく解説しています。
商談の始めに行うOEMメーカーとの打ち合わせでは、商品コンセプトや実現したい製品設計、製品原価、販売時期の目安に関する意向と要望事項の優先順位について協議することが大切です。
優先順位を明確にすることで、OEMメーカーから適切な提案を受け、永続的な協力体制を築くことが可能になります。
関連記事:化粧品OEMとは?メリット・デメリット・成功のポイントや選び方まで解説
関連記事:化粧品を開発する流れをわかりやすく解説!開発対象となる商品の種類も紹介
オールインワンジェルのシニア向け市場は、簡単・時短・安価というコンセプトで成長しましたが、現在は主力ブランドによる市場占有と激しい競争が特徴です。
しかし、年齢にとらわれず、時短、多機能化、シンプルスキンケアを求める消費者の多様なニーズに応えるため、新ブランドの導入や既存製品のリニューアルが進んでいます。これにより、オールインワンジェル市場には未開拓の潜在市場が存在し、今後も成長が期待されています。
株式会社OEMは、スキンケア化粧品からメイクアップ化粧品、ヘア・ボディ・オーラルケア、サプリメントなど幅広く美容・ヘルスケアの商品開発・製造の実績があります。医薬部外品化粧品やドクターズコスメ、サロン専売品の実績もございます。また、事業を海外へ展開する場合の貿易・契約書関連、販促サポートも可能です。
「化粧品の企画を相談したい」、「化粧品をリニューアルしたい」とご検討の際は、ぜひ当社にご相談ください。
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