乳液の化粧品OEMを徹底解説!効果別製品例・肌質別スキンケア・フリー設計を紹介

乳液の化粧品OEMを徹底解説!効果別製品例・肌質別スキンケア・フリー設計を紹介

乳液はどんな肌質でも必要か?
乳液にはどんな効果がある?
乳液を使用する順番は?

乳液は化粧水とセットで使用する肌を保湿する基礎化粧品です。化粧水を塗布して水分を、その後に乳液で水分と油分を与えることで潤いに満ちた肌を乾燥から守ることができます。

乳液の目的は、保湿にとどまらず、肌質や肌悩み、紫外線対策などに対応した多機能な乳液が市販されています。ターゲット層のニーズにあった乳液の開発や製造は、化粧品製造販売業の許可を得たOEMメーカーに依頼でき、オリジナルブランドの乳液販売が可能です。

この記事では、乳液の使い方やさまざまなOEM製品例、肌タイプ別の乳液スキンケア方法、OEM開発時のフリー項目の設計、そして乳液のOEM製造に至る商談の流れについて解説します。
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OEM製造できる乳液について解説

OEM製造できる乳液について解説

乳液は、水分と油分を肌に与えるスキンケア化粧品です。スキンケア製品ではクリームも同に油分を与える化粧品です。この記事では、乳液の特徴と効果、乳液とクリームの違い、そしてその使い方について詳しく解説します。

乳液とは

乳液は、化粧水とクリームの中間に位置するスキンケア化粧品で、水分と油分をバランスよく含んでいます。この製品は、水やグリセリン、ヒアルロン酸などの水溶性成分と、スクワラン、ホホバ油、シア脂などの油性成分を組み合わせて作られています。乳液はみずみずしい感触を持ち、化粧水で補給された水分の蒸発を防いで肌をしっとり保ちます。さらに、油分の比率や成分を調整することで、季節や肌質、朝夕の使用する時間帯に合わせた製品開発も可能です。

乳液の効果とは

乳液は肌を乾燥から保護し、しっとりさせる効果があります。これは油分で作られた皮脂膜が肌の水分を閉じ込めるエモリエント効果で、同時に肌を柔らかくする効果もあります。乳液を選ぶ際には、自分の肌質や乾燥具合、季節、そして用途に合ったものを選ぶことが重要です。例えば、朝用の乳液には日焼け止め効果が含まれているものもあります。季節に合わせて使用量や塗布部位を調整することも大切で、夏場でも室内のエアコンによる乾燥を防ぐために乳液を使用することが推奨されます。

乳液とクリームの違い

乳液とクリームは、どちらも肌にうるおいを与える役割がありますが、主な違いは使用される成分とその濃度です。クリームはミツロウのような固形の油性成分が多く使われており、全体的に油分が多めです。これに対して乳液は、水分が油分より多く、みずみずしいテクスチャーです。そのため、乳液は肌の皮脂量や乾燥度合い、季節、メイク方法に合わせて選ぶと良いでしょう。特に乾燥が気になる時は、乳液で肌に潤いを与えた後にクリームを部分的に使うことで、より保湿効果を高めることができます。

使い方

スキンケアの基本は、洗顔後に化粧水、乳液、クリームの順で使用することです。美容液を使用する場合は、製品の説明書に従って適切な順番で使いましょう。一般的には、油分の少ない化粧品から順に使用します。重要なのは、乳液を塗布する前に化粧水でしっかりと水分を肌に与えることです。特に乾燥しやすい頬や目元の保湿から始め、次に比較的乾燥しにくい額や鼻などに塗布します。乾燥が気になる部分には、乳液を何度か重ねるように塗布すると効果的です。このようにステップを踏むことで、肌に均一に潤いを与えることができます。

乳液のOEM製品例

乳液のOEM製品例

乳液は保湿だけでなく、その機能を多様化させて様々な製品が市場に出ています。肌質や肌の悩みに応じたもの、日焼け止め効果のある乳液などが販売されています。化粧品OEMで開発と製造できる、ターゲット層のニーズに合わせた乳液の製品例を解説します。

UV乳液

UV乳液は、朝のスキンケアで紫外線対策ができる乳液です。この乳液には、SPFやPAといった紫外線防御指数が設定されており、肌を紫外線から守ります。室内でのおうち時間や在宅ワークに最適で、軽い使い心地が特徴です。しかし、長時間外出する場合は、更なる保護のために日焼け止めの併用をお奨めします。使用後のクレンジングの必要性は製品仕様によって異なるため、確認が必要です。美白効果を狙ったビタミンC誘導体配合の医薬部外品もあります。テクスチャーはさまざまで、サラサラのものは皮脂量が多い肌に、こっくりとしたものは乾燥しやすい肌に適しています。

保湿乳液

保湿乳液は、化粧水で水分を補給し肌のうるおいをキープすることができます。乳液が油分で肌の表面を覆い、水分の蒸発を防いで肌を保湿します。特にコラーゲン、ヒアルロン酸、アミノ酸、セラミドが配合されている保湿乳液は、その保湿効果が高く評価されています。また、シワやたるみの改善に効果的な成分を含む商品もあり、年齢に応じた肌のケアが可能です。肌に弾力と潤いを与えて、より健康的な肌へと導きます。

ティント乳液

ティント乳液は、朝用の乳液と化粧下地の機能を兼ね備えたアイテムで、忙しい朝の時短スキンケアに役立ちます。ほんのり色付きで、肌を明るく見せるトーンアップ効果があります。コロナ禍を経てファンデーションを避ける人にとっても適しており、肌をナチュラルに整えます。BBクリームのような重さや皮膜感がないため、軽やかに使用できることが魅力です。紫外線吸収剤が配合されている場合は、肌への負担を考えてクレンジングでしっかりと落とすことをおすすめします。

皮脂抑制乳液

皮脂抑制乳液は、ニキビや肌のテカリ、毛穴の黒ずみに悩む人に適しています。この乳液には、皮脂の分泌を調整するビタミンC誘導体などの成分が含まれており、過剰な皮脂をコントロールして肌トラブルを防ぎます。皮脂抑制乳液を使用して肌のバランスを整えることで、健康な肌を維持するのに役立ちます。

敏感肌向け乳液

敏感肌向け乳液は、肌にやさしい成分を配合しており、デリケートな肌のケアに適しています。特にグリチルリチン酸ジカリウムやパンテノール、アラントインなどの成分は、肌を落ち着かせる効果があります。イソプロピルメチルフェノールやベンザルコニウム塩化物は、清潔な肌状態を保つのに役立ち、ヘパリン類似物質は肌の保湿と修復をサポートします。また、敏感肌向け乳液は、肌への刺激が少なく設計されています。日々のスキンケアに取り入れることで、肌トラブルを防ぎながら、健康的な肌を保つことができます。

美白乳液

美白乳液は、メラニンの生成を抑え、しみやそばかすを防ぐ効果を表示した医薬部外品です。有効成分としてトラネキサム酸、グリチルリチン酸ジカリウム、アルブチン、ビタミンC誘導体、プラセンタが含まれている製品が多く、これらは美白だけでなく、肌荒れやニキビの予防にも効果的です。継続して使用することで、肌のトーンを明るく、透明感のある肌に導きます。

肌タイプ別の乳液スキンケア

肌タイプ別の乳液スキンケア

乳液は化粧水とセットで使用し、肌を保湿するスキンケア化粧品です。化粧水で与えた水分を乳液の油分で皮脂膜を形成し、肌を乾燥から守ることができます。肌の皮脂量や乾燥度合い、季節やメイク方法に合わせて適切な乳液があります。ここでは、5つの肌タイプ別に適切な乳液について解説します。

普通肌

普通肌とは、洗顔後にも時間が経っても特に肌がつっぱることもなく、テカリが生じない状態を指します。普通肌は、肌の水分量が多く、皮脂が少なめで、バリア機能が正常に働いているので肌トラブルが少なく、健康な状態です。普通肌の方は、保湿やUV、美白など様々な種類の乳液を選ぶことができます。肌が安定しているため、試しながら自分に合った乳液を見つけることが可能です。

脂性肌

脂性肌は肌の水分量も皮脂の分泌量も多い肌タイプです。肌のテカリやべたつきが気になるのが特徴です。脂性肌は、丁寧な洗顔で過剰な皮脂を洗い流すこと、皮脂の分泌を抑えるスキンケアが必要です。油分の配合が少ない、さっぱりした使用感の乳液や皮脂抑制機能のある乳液がおすすめです。肌に負担をかけずに適度に皮脂をコントロールし、肌を健やかに保ちます。

乾燥肌

乾燥肌は肌の水分量と皮脂の分泌量が低く、肌にかさつきがあることが特徴です。バリア機能も低下しがちなため、肌荒れに注意が必要です。洗顔後はすぐに化粧水で肌に水分を与えないと、ツッパリ感を感じます。乾燥肌のケアには、水分と油分を補給し、保湿することでバリア機能を回復することが重要です。アミノ酸、セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン、スクワラン、ホホバ油などの高保湿成分を補給し、うるおいを保持することが大切です。バリア機能を回復することによって乾燥・肌荒れを防ぎ、健康な状態を保つことができます。

混合肌

混合肌は、肌の中で皮脂の分泌が多い脂性肌と水分量・皮脂分泌量のともに低い乾燥肌の部分が混在しているタイプです。特にTゾーン(おでこから鼻にかけて)は脂っぱく、Uゾーン(頬や口元)は乾燥しやすいのが一般的です。部位によって化粧水と乳液の塗布量を調節することが大切です。Tゾーンは化粧水を多く、Uゾーンは乳液を重ねて塗布すると良いでしょう。肌状態に合わせて塗布することで肌全体のバランスを整えることができます。

敏感肌

敏感肌は、化粧品の成分に過剰に反応してしまう肌質を指します。化粧品が合わないと、肌がかゆくなったり、ヒリヒリしたり、赤みが出てしまうことがあります。汗を掻く、生理の前後、ストレスを感じたときなど要因は様々です。肌が敏感なときには、低刺激な敏感肌用の乳液があります。エタノール、香料、着色料、界面活性剤を含まない低刺激な製品です。また、パッチテスト、アレルギーテスト、スティンギングテスト(刺激感テスト)を行っている製品は肌への優しさの指標となります。

乳液のフリー項目設計

乳液のフリー項目設計

化粧品は、水性成分や油溶性成分、美容成分などの原材料を混合するための界面活性剤、防腐のためのアルコールやパラベンなど、様々な原材料が配合されています。安全性が確認された原材料でも、体質や肌コンディションによっては、かゆみや赤みなどの肌トラブルの原因になることもあります。敏感肌や肌のコンディションにゆらぎを感じる方が増え、化粧品に配合していないことを表すフリー項目は消費者が化粧品を購入する際の判断材料の一つとなっています。
乳液をOEM製造する場合、フリー項目は、乳液のコンセプトをつくる段階で検討し、OEMメーカーに予め開発の要件として伝えます。ここでは、8つのフリー項目について解説します。

アルコールフリー

アルコールフリーとは、製品にエチルアルコール(成分表示では「エタノール」と表記)が含まれていないことです。エタノールは肌に残った皮脂や汚れを取り除き、肌を引き締める効果があるため、拭き取り用の化粧水や収れん系のアイテムによく配合されます。これにより、清涼感を与えることができます。しかし、敏感肌の方の中には肌が乾燥したり、刺激を感じたりすることがあるため、アルコールフリーの製品が推奨されます。

パラベンフリー

パラベンフリーとは、製品にパラベンが配合されていないことです。パラベンは防腐剤の一種で、古くから広く使われていますが、過去にパラベンによって肌トラブルが生じたという方にはパラベンフリーが商品を購入する際の判断材料となります。パラベンフリー製品は、肌への優しさを重視する方に好まれています。
なお、防腐剤は法律で使用できる種類と配合上限が定められており、パラベンフリーであっても防腐剤フリーではありません。また、パラベンの代わりには、化粧品基準に準拠した、防腐剤として登録されていない抗菌作用を持つ原料を配合することで、製品の防腐性を担保します。

合成界面活性剤フリー

合成界面活性剤フリーとは、製品に合成界面活性剤が配合されていないことです。合成界面活性剤フリーの製品は、水と油を混合するための合成界面活性剤を使わず、自然由来の成分で乳化させます。界面活性剤は、洗浄剤として働き肌の汚れを取り除く役割もありますが、肌表面に馴染むことから刺激を感じる方もいます。合成界面活性剤の代わりに、大豆レシチンなどの自然由来の成分や石鹸素地による乳化方法もあります。これらの製品は皮膚への刺激が少なく、肌に優しいケアが期待できます。

紫外線吸収剤フリー

紫外線吸収剤フリーとは、製品に紫外線吸収剤が配合されていないことです。紫外線を防ぐ成分には、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤があります。紫外線吸収剤は、紫外線を吸収して肌への影響を減らすことを目的としていますが、敏感肌の方には刺激となることがあります。この成分が肌に合わない場合、チクチクした感覚や赤み、湿疹が出ることがあり、場合によってはアレルギー反応を引き起こす可能性もあります。紫外線吸収剤フリーの商品は、 このような肌トラブルを避けたい方に適しています。

シリコンフリー

シリコンフリーとは、製品にシリコン(シリコーンとも呼ばれるもので、成分名はジメチコン、アモジメチコン等)が配合されていないことです。シリコンは、一般的には化粧品の使用感を向上し、肌のべたつきを押さえ、肌表面にハリやツヤ感を与えます。また、肌に浸透せず、皮膚への刺激は低いとされています。しかし、シリコンが落としにくく、洗浄によって肌に負担をかけることなどからシリコン配合化粧品を避ける方もいます。シリコンフリーの製品は、敏感肌の方やアレルギーを持つ方にも安心して使用できる製品となります。

無鉱物油

無鉱物油とは、製品に鉱物油が配合されていないことです。鉱物油は、ミネラルオイル、ワセリン、パラフィンなどの石油から合成・精製された油性成分です。これらは大昔の生物が長い時間をかけて地中で変化した自然由来の油です。1970年代に不純物が混ざった鉱物油による色素沈着の問題がありました。現在では不純物が含まれておらず、鉱物油は医療用品やベビーオイルにも使用されています。鉱物由来以外の油性成分もあり、鉱物油に対する懸念がある方に選ばれています。

無着色

無着色とは、化粧品に着色剤を使用していないことを指します。着色剤、特に顔料は、下地化粧品やメイクアップ化粧品に配合され、肌の色を美しく見せ、ツヤやマットな質感を与える役割があります。過去には化学合成されたタール色素やその不純物による皮膚トラブルがあったため、着色剤に対するネガティブなイメージが残っています。また、着色剤の中には、アレルギーの原因になる物質もあります。敏感肌の方には無着色の製品が好まれます。

無香料

無香料とは、製品に香料が配合されていないことを意味します。香料には、自然界から抽出される精油などの天然香料と、化学的に合成される合成香料があります。特に敏感肌の方や香料に反応しやすい方は、無香料の製品を選ぶことで、肌への刺激を避けることができます。合成香料フリーと表示されている製品は、合成香料を含まないことを示しています。無香料製品は、香りに敏感な方やシンプルなスキンケアを好む方に適しており、肌トラブルを防ぐ助けにもなります。

化粧品OEMで乳液を作るプロセス・流れ

化粧品OEMで乳液を作るプロセス・流れ

ターゲット層に合わせたニーズに対応する乳液の開発や製造は、化粧品製造販売業の許可を得たOEMメーカーに依頼し、オリジナルブランドの乳液の販売が可能です。
化粧品のOEM製造のメリット・デメリットやOEMメーカーの選定方法については、関連記事で詳しく解説しています。

また、化粧品の開発・製造をOEMメーカーに委託する際の一般的な商談の流れについても、関連記事で詳しく解説しています。
商談の始めに行うOEMメーカーとの打ち合わせでは、商品コンセプトや実現したい製品設計、製品原価、販売時期の目安に関する意向と要望事項の優先順位について協議することが大切です。優先順位を明確にすることで、OEMメーカーから適切な提案を受け、長期的な協力体制を築くことが可能になります。

関連記事:化粧品OEMとは?メリット・デメリット・成功のポイントや選び方まで解説

関連記事:化粧品を開発する流れをわかりやすく解説!開発対象となる商品の種類も紹介

まとめ

乳液は、肌悩みや紫外線対策など、スキンケア化粧品とメイクアップ化粧品にまたがる多機能な製品へと進化しています。敏感肌や肌状態のゆらぎを感じる人が増えているため、低刺激性の商品も多く市販されています。OEM製造では、ターゲット層のニーズに応じた機能性、フリー項目、製品コンセプトをOEMメーカーに明確に伝えることで、望みの乳液を実現できます。

株式会社OEMは、スキンケア化粧品からメイクアップ化粧品、ヘア・ボディ・オーラルケア、サプリメントなど幅広く美容・ヘルスケアの商品開発・製造の実績があります。医薬部外品化粧品やドクターズコスメ、サロン専売品の実績もございます。また、事業を海外へ展開する場合の貿易・契約書関連、販促サポートも可能です。

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