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ヘアオイルは、毛髪にツヤ感や重みを与え、束感のあるスタイリングができたり、香りがほのかに香るフレグランス感覚で使えることから人気があります。
ヘアオイルは油を主成分にできており、毛髪をコーティングして、乾燥や熱から髪を守り、毛髪をケアする機能があります。近年では、パーマやカラーによる毛髪のダメージを補修する機能を備えたヘアオイルが注目されています。
ヘアオイルは、化粧品OEMメーカーで開発・製造することで、オリジナルブランドのヘアオイルを販売できます。
この記事では、ヘアオイルを使うメリット、ヘアオイルの使い方、ヘアオイルをOEM製造する流れと容器選び、ヘアオイルのOEM製造で配合できる7つの植物油と3つの補修成分について、わかりやすく解説します。
Contents
ヘアオイルは、油を主成分とし、ミネラルオイル・植物油・動物油などに、香料やリペア成分などを加えてつくられています。ヘアオイルには次のようなメリットがあります。
ヘアオイルは、ヘアケアに、ヘアスタイリングに使うことができます。ヘアケアの場合には、洗髪後の濡れた状態の髪にヘアオイルを馴染ませ、ドライヤーで乾かします。乾かした後やブラッシング前にヘアオイルを塗布することもおすすめです。毛髪を乾燥や摩擦から保護します。
ヘアスタイリングの場合には、乾いた毛先や質感をアレンジしたい箇所に少しずつ馴染ませていきます。ヘアアイロンやカールをするときには、仕上げた後にオイルを塗布します。毛髪に塗布されたオイルが高熱になり、毛髪にダメージを与えるのを防ぐためです。
このように、ヘアオイルはそのメリットや用途の広がりを考えると、これからの化粧品事業において非常に魅力的な商品です。
「ものづくり」において行われているOEM・ODMは、化粧品のヘアオイルでも同様にOEM・ODMで生産を委託することができます。
「OEM(オーイーエム)」とは、「Original Equipment Manufacturing」または「Original Equipment Manufacturer」の略です。依頼主のブランドの製品を製造する行為、またはその製造業者を指します。
そして、「ODM(オーディーエム)」は、「Original Design Manufacturing」の略です。ODMは、依頼主のブランド製品の設計から生産までを行うことを指します。
OEMもODMも製造業者は化粧品製造業許可、および化粧品製造販売業許可を取得しています。依頼主は、自社でそれらの許可を受けなくても、許可を取得したOEM・ODMメーカーに依頼することで、オリジナルのヘアオイルを製造することができます。
OEM・ODMメーカー各社の特徴や強みを見極め、開発力やコスト競争力など自社の優先順位に合ったメーカーを選択することが重要です。
ここでは、化粧品全般に共通するOEM・ODM製造での開発・製造の流れと、容器選びについて、解説します。
実際に化粧品OEM・ODMでヘアオイルについて開発・製造を進めていく場合、どのように商談が進められていくのか解説します。
打合せ:どのような方にどのようなメリットのヘアオイルを提供するか、つくりたい商品イメージをOEMメーカーへ伝えます。ベンチマーク品となるヘアオイルを設定するとイメージを具体化しやすくなります。
また、予算・販売価格・販売チャネル・発売時期などの販売計画をOEMメーカーへ伝えます。例えばヘアオイルの使用感の実現やコスト、発売時期など自社の優先順位を明確にすることでメーカーとのコミュニケーションもスムーズになります。
商品企画・コンセプト設計づくり:ODMであれば、受託メーカーが依頼内容を基に、商品企画やコンセプト設計を行い、依頼主から合意を得ます。
OEMでは依頼主が主体的に商品企画やコンセプト設計をつくります。企画には、どのような方を対象に、どのような付加価値のあるヘアオイルなのか、デザイン・販売価格・販売チャネルなどの要素を盛り込みます。
開発・試作品評価:メーカーは依頼内容を具現化すべく原料選択や組合せを開発し、試作品を制作します。依頼主は試作品を評価し、メーカーへフィードバックします。
試作費用の有無や試作品の数量、試作回数などは受託メーカーごとに異なります。初回の打合せ時に確認しておくと安心です。
製品仕様の検討:処方開発が進んできたら、容器・デザイン・包装資材などの製品仕様について、商品コンセプトや販売方法に合わせて検討します。
見積:ヘアオイルの処方や製品仕様が固まったら、数量・納品場所・支払い条件などの取引条件を加え、メーカーは依頼主へ見積書を提示します。
契約:見積書に合意できたら、委受託契約書を取り交わし、依頼主は発注書を発行します。受託メーカーは、化粧品関連法規に基づいて手続きを行います。
製造・納品:メーカーは、製品の製造と品質検査を実施し、指定場所へ納品します。
関連記事:化粧品OEMの小ロット発注を徹底解説!仕組み・メリット・デメリット・知っておきたい注意点と流れ
オリジナルのヘアオイルを作成する際、容器の選び方は重要なポイントとなります。容器の種類は多岐にわたり、容量・使いやすさ・デザイン性・SDGsの観点などを考慮し、販売方法やターゲット層に合わせて容器を選択します。
個人で利用する場合には、ドロップ式ボトルやポンプボトルがあり、ポンプ式ボトルはヘアオイルを少量ずつ髪に馴染ませて使う方法に適しています。また、ポンプ式ボトルを再利用するため、詰め替え用のスタンディングパウチは、サスティナブルで、経済的な選択肢となります。さらに、業務用ボトルタイプは美容院がヘアオイルを大量に保管するのに適しています。
例えば、業務用ボトルタイプは500mL、店販用ポンプボトルは100mL、詰め替え用スタンディングパウチは90mLに設定し、3形態を同時に生産する方法もあります。
異なるタイプの容器を組み合わせて製造・販売することで、さまざまなニーズに対応し販路を広げることができます。
日本では毛髪につける油を髪油(かみあぶら)といい、ツヤを出したり、整髪するために椿油・クルミ油・セサミオイルなどの植物油が使われてきた歴史があります。
ヘアケアやスタイリングの用途、使用感、毛髪の量や求める質感などによって適切な植物油が異なります。ここでは、ヘアオイルのOEM製造でよく使用される7つの植物油について解説します。
アルガンオイルは、アカテツ科植物アルガンノキ(学名:Argania Spinosa, syn. Sideroxylon spinosum 英名:Argania)の種から得られる植物油で、化粧品では「アルガニアスピノサ核油」と表示されます。
「モロッコの黄金」と称される貴重な油で、ビタミンEやオレイン酸、リノール酸、リノレン酸が含まれ、そのサラサラとした感触と馴染みの良さが特徴です。
アルガンオイルは、毛髪表面をコーティングして水分蒸発を抑えることで、うるおいを保つ保湿効果が期待できます。さらに、毛髪のダメージを修復し、髪は柔らかく滑らかになります。使用感が軽いため、髪が細い、または毛量が少ない方にも使いやすいオイルです。
関連記事:アルガンオイルって何がいいの?成分とその効能をわかりやすく解説
椿油は、ツバキ科植物ヤブツバキ(学名:Camellia japonica)の種子から得られる植物油で、化粧品表示名を「ツバキ種子油」、医薬部外品表示名を「ツバキ油」と言います。江戸時代から庶民にも整髪に使用されてきた馴染み深い植物油です。
主成分のオレイン酸により、酸化しにくく安定性が優れています。紫外線にも対応できるため、日常的に使用することができます。毛髪への高い浸透性を持ち、水分蒸発を抑え、柔軟性や滑らかさを与えるエモリエント効果を持っています。使用感はべたつきがなく、多くの人々に愛用されています。
オリーブオイルは、モクセイ科植物オリーブ(学名:Olea europaea 英名:olive)の果実から得られる植物油で、化粧品では「オリーブ果実油」、医薬部外品では「オリブ油」と表示されます。
オリーブオイルの主成分はオレイン酸で、トコフェロールやβ-カロテンなどの抗酸化性を持つ成分が微量含まれています。これによりオリーブオイルは比較的安定とされ、多くのヘアケア製品やスキンケア製品に利用されています。乾燥やドライヤーの熱で毛髪が乾燥することを予防し、毛髪を柔らかく、滑らかにします。ヒトの皮脂に近いことから全身に使うことができます。
メドウフォーム油は、リムナンテス科植物メドウフォーム(学名:Limnanthes Alba)の種子から得られる植物油で、化粧品表示名・医薬部外品表示名も同様に「メドウフォーム油」です。
メドウフォーム油は高いエモリエント性があり、スキンケア製品、メイクアップ製品、ヘアケア製品、ネイル製品などに広く利用されています。メドウフォーム油の粘度はやや高く、厚みのある膜を作り、なめらかで伸びが良く、コクやリッチ感を求める商品に適しています。ヘアケアに配合すると、クッション性のある膜を作り、毛髪に自然な光沢と柔軟性を与え、エモリエント効果を発揮します。酸化安定性が非常に高く、紫外線の影響を受ける日中の利用が可能です。
ホホバオイルは、シモンジア科植物ホホバ(学名:Simmondsia chinensis, syn. Buxus chinensis 英名:Jojoba)の種子から得られる植物油で、化粧品では「ホホバ種子油」、医薬部外品では「ホホバ油」と表示されます。
ホホバオイルは液状エステル油で、その安定性と安全性が非常に高く、ベビーオイルにも使われています。軽くてさっぱりした感触が特徴で、毛髪に塗布すると滑らかに伸び広がり、馴染みが良いのが魅力です。髪が細い、または毛量が少ない方にも使いやすいオイルです。
ホホバオイルはドライヤーや紫外線による熱と乾燥から毛髪を保護します。また、頭皮を保湿し、乾燥による炎症やかゆみを防ぐことでフケや抜け毛予防が期待できます。
関連記事:ホホバ種子油のコスメの魅力を徹底解説: 9つの応用例・美容効果・成分
ココナッツオイルは、ヤシ科植物ココヤシ(学名:Cocos nucifera 英名:Coconut palm)の種子から得られる植物油で、化粧品表示名・医薬部外品表示名は、「ヤシ油」です。
主成分はラウリン酸で、油脂の中では酸化に対する安定性が非常に高く、刺激やアレルギーはほとんどないため、目の周りや赤ちゃん用製品にも使われています。
ココナッツオイルは、紫外線の影響を受けないため、毛髪に塗布して日中の外出ができ、毛髪のケアとツヤを出すヘアアレンジに使用することができます。
セサミオイルは、ゴマ科植物ゴマ(学名:Sesamum Indicum 英名:sesame)の種子から得られる植物油で、化粧品表示名・医薬部外品表示名は「ゴマ油」です。スキンケア製品やヘアカラー製品など様々な製品に配合されていますが、製品化には同時に酸化防止剤を配合することが一般的です。
セサミオイルは水分蒸発を抑えて乾燥から毛髪を守るエモリエント効果があり、毛髪を柔らかく指どおりよく仕上げます。シャンプー前にセサミオイルで頭皮マッサージを行うことは、頭皮の血行を促進し、リラックス効果も期待できます。なお、セサミオイルは酸化すると臭い立ちます。タオルにオイルが付いた場合はすぐに洗濯するようにしましょう。
一方、低温圧搾したピュアなセサミオイルは、ミネラルとビタミンが豊富に含まれ、アンチエイジング効果もあります。商品に記載された保管方法や使用期限を守って塗布してください。
ヘアオイルは、洗い流さないトリートメントとしても使用されており、パーマやヘアカラーなどで傷んだ毛髪を補修するニーズがあります。ヘアオイルのOEM製造で、特定の補修成分を配合することで、髪の質感や健康を向上させることができます。ここでは、3つの補修成分について解説します。
シリコンは、大きくダメージを受けている毛髪の表面をコーティングし、一時的にツヤを出し、見た目を改善させます。また、指通りを良くし滑らかな触感を与え、摩擦によるダメージを防ぐ効果があります。
しかし、毛髪の健康を取り戻すには、シャンプーやトリートメント剤を見直し、油溶性コラーゲンやケラチンなどダメージに応じた栄養成分を補給し、保湿することが必要です。
γ-ドコサラクトンは、特にダメージが大きい髪に効果を発揮します。ドライヤーやヘアアイロンなどの熱を利用して毛髪と結合し、毛髪の表面を健康な状態に戻し、優れたハリ・コシを与えます。また、滑らかさとツヤを取り戻し、見た目にも健康的な毛髪に改善します。
γ-ドコサラクトンの結合は、洗髪の後でもその効果が持続します。継続的に使用することで毛髪が美しく維持されます。
加水分解野菜タンパクは、ケラチンに代わる植物由来の成分で、毛髪の奥深くまで浸透し、毛髪のハリを高めます。また、毛髪の表面をコーティングすることでキューティクルを保護し、ナチュラルで若々しい髪をもたらします。
植物由来の成分で髪をケアすることをコンセプトに設計する場合、加水分解野菜タンパクの配合がおすすめです。
この記事では、ヘアオイルのメリットと使い方、ヘアオイルOEMの開発・製造の流れ、容器選定、ヘアオイルに配合できる植物油と補修成分について解説しました。ヘアオイルは、毛髪ダメージの補修と、求める質感・髪型の多様化の2つのニーズによって、ヘアケアとヘアスタイリング用途の様々な商品が開発されています。
株式会社OEMは、ヘアオイルはもちろん、アミノ酸を主体としたシャンプー・コンディショナー等の化粧品、医薬部外品を中心とした頭皮ケア製品、薬用育毛剤等、ヘアケア・スカルプケア製品の開発とOEM製造の実績があります。また、チャーガエキスを配合した育毛剤等ヘアケア製品のOEM/ODM受託も行っています。
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