- HOME
- 化粧品OEMラボ
コスメで使われる原料にはどんな種類があるの?
化粧品と医薬部品で使われる原料の違いとは?
人気のコスメ原料を知りたい!
Contents
コスメで使われる原料は基剤と呼ばれる3つの成分(水溶性成分・油溶性成分・界面活性剤)が、全体の7~9割を占めています。
コスメは一つの製品だけでも様々な種類の原料が使われています。
ここではコスメで使われる原料にはどのようなものがあるのか説明していきます。
言葉の意味として原料は「ある物品を作る為の、もとになる素材のこと」、
成分は「ある物質を構成している元素や純物質」とされています。
化粧品原料には単体の成分から構成されているものもあれば、いくつかの成分の組み合わせ構成されているものもあり、同じ成分で構成されている原料であってもメーカーによって、作用や使用感等異なる場合もあります。
次に化粧品と医薬部外品の違いを説明します。
化粧品は人体に対する作用が緩和なもので、ひとの身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪をすこやかに保つためのものと定義されています。
一方医薬部外品は、化粧品としての効果に加えて、美白やシワ改善、ニキビ予防などの効果をもつ「有効成分」が配合されているものを指します。
医薬部外品の中でも化粧水や美容液、クリームなどの基礎化粧品を薬用化粧品と呼びます。その他にも医薬部外品には、育毛剤、染毛剤、パーマネント・ウェーブ用剤が該当します。
また医薬部外品に使える原料は、「医薬部外品原料規格」に記載されている成分に限られます。
成分の配合率も範囲が決まっており、その範囲内で配合しなければいけません。
医薬部部外品で使用される成分はほとんどが化粧品への配合も可能ですが、
トラネキサム酸やヘパリン類似物質など、医薬部外品にのみ配合が認められている成分もあります。
参考:開発者が教える、知っておくべき化粧品の原料の基本 | ハルメク美と健康
化粧品の骨格となる成分を基剤(ベース成分)と呼び、水に溶ける水溶性成分、油に溶ける油溶性成分、乳化剤や洗浄剤に使われる界面活性剤で構成されています。
水溶性成分は肌にうるおいを与える保湿(モイスチャー)効果や肌を引き締める効果があります。また、他の成分を溶解する溶剤としての役割もあります。
よく使用される水溶性成分をいくつかピックアップしました。
液状の成分↓
グリセリン | 保湿・感触調整 |
BG | 保湿・防腐効果・溶剤 |
エタノール | 収れん作用・溶剤 |
粉状の成分↓
ヒアルロン酸Na | 保湿・感触調整 |
ベタイン | 保湿・感触調整 |
カルボマー | 増粘剤 |
油溶性成分は角層に含まれる水分が外に蒸発してしますのを防ぎ、うるおいを保つ(エモリエント)効果のために配合されます。
よく使用される油溶性成分をいくつかピックアップしました。
液状の成分↓
ジメチコン | 合成のオイル |
ミネラルオイル | 鉱物由来のオイル |
スクワラン | サメ由来や植物由来のオイル |
ミネラルオイルは鉱物由来ですが、化粧品には精製された原料が使われるためベビー用化粧品にも使用されます。
半固形の成分↓
ヒドロキシステアリン酸コレステリル | 合成 |
ワセリン | 石油由来 |
シア脂 | 植物由来 |
固形の成分↓
パラフィン | 石油由来 |
ミツロウ | ミツバチの巣由来 |
界面活性剤は、水溶性成分と油溶性成分を乳化させる目的や洗浄剤として配合されます。
界面活性剤をイオン性で分類すると、4つのタイプに分かれます。
カチオン(陽イオン)型↓
特徴 | 静電気防止・殺菌・柔軟 |
用途 | トリートメン・制汗剤 |
アニオン(陰イオン)型↓
特徴 | 洗浄・可溶化・乳化助剤 |
用途 | シャンプー・洗顔料 |
ノニオン(非イオン)型↓
特徴 | 乳化・可溶化 |
用途 | 化粧水・乳液・クリーム |
アンホ(両性イオン)型↓
特徴 | 洗浄・乳化助剤 |
用途 | ベビー用品・敏感肌向けシャンプー・洗顔料 |
基剤の他に機能を付与するための成分を美容成分(訴求成分)と呼びます。
配合されている量は、化粧品の全構成成分のうち、1~10%程度ですが、
この
美容成分がシミやシワなど肌悩みに効果を発揮する重要な成分
です。
次に医薬部外品に配合される有効成分をいくつかご紹介します。
ビタミンC誘導体にはいくつか種類があり、有効成分としては美白の効果があります。
こちらの記事で詳しく紹介しています。
抗炎症作用がある成分としてもっともポピュラーであり、
甘草(カンゾウ)に含まれているグリチルレチン酸にカリウム塩を加えた成分です。
抗炎症の有効成分として医薬部外品にも配合されていますが、化粧品にも幅広く配合されています。
トラネキサム酸はもともと医薬品にのみ配合が認められていた成分で、規制緩和により医薬部外品の有効成分としても配合できるようになりました。
美白と抗炎症効果がある成分です。
化粧品への配合は認められていません。
こちらの記事で詳しく解説しています。
最後に今注目されている人気のコスメ原料をご紹介します。
ナイアシンアミドはビタミンB群の1種で、表皮の上層部ではセラミド合成を促し、水分保持能力の向上に働きかけます。表皮の下ではメラニン生成を抑え、シミを予防。そして真皮ではコラーゲン再生を促しシワを改善するという、様々な効果がある万能な成分です。
ナイアシンアミドは作用が穏やかで、刺激を避けたい敏感肌の方でも使いやすいのが特徴です。ゆっくりと細胞の増殖や分化を早め、バリア機能に関与する物質の生産も高めてくれるのです。
レチノールはビタミンAの一種で、シワやたるみを改善する効果が期待できる美容成分です。
レチノールが高配合された化粧品はドクターズコスメとしての取り扱いが多いです。
効果を実感できる分、A反応と呼ばれる肌の乾燥や赤み、皮むけ等の副反応が起こる場合もあります。
レチノール製品を使用する時には低濃度のものから試してみるのがいいでしょう。
バクチオールはオランダイビユ(バブチ)というマメ科の植物から抽出される天然由来成分です。
次世代レチノールとも呼ばれており、レチノールと同様にハリ感の向上やシワ改善の効果が期待できます。
レチノールに比べて刺激が起きにくいため、敏感肌の方にも使いやすい成分です。
クリーンビューティが注目される中、植物由来で美容効果が期待できる成分として配合されている製品が増えてきています。
関連記事:化粧品の全成分表示ルールや医薬部外品との違いが分かる!肌悩み別成分の読み取りで各商品の特徴を知ろう
化粧品原料・成分と聞くとビタミンCやナイアシンアミドなど美容成分が注目されることが多いですが、化粧品を作るためには美容成分だけでなく、基剤となる水溶性成分や油溶性成分、界面活性剤など、様々な成分が組み合わさって作られています。
美容成分だけでなく、使用感に関わる基剤にもこだわって化粧品を開発するためには化粧品のプロであるOEMメーカーに相談することが成功への近道です。
弊社ではスキンケアからヘアケアまで幅広く対応しておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ
OEMで化粧水を製造!メリットや流れなどをまとめて解説
2024.10.31化粧品をOEM製造する場合の納期はどの程度?短くする手段も解説
2024.10.31固形シャンプーのOEMのメリット・デメリット!成功するためのポイントを解説
2024.10.31お問い合わせはこちらまで