NMNのOEMとは?美容・健康サプリとして注目される背景や注意点を解説


健康食品で人気のNMNの概要が知りたい
NMNをOEM製造するときの注意点が知りたい
NMNのOEMメーカーを選ぶポイントは?

国内における健康意識の高まりから、サプリなどの健康食品が注目されています。近年とくに注目度が高いのが、NMN(ニコチンアミド・モノ・ヌクレオチド)と呼ばれる成分です。

今回の記事では、NMNのOEM製造を検討している方のために、NMNの効果やOEM製造をするときに注意したいことについて解説します。

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NMNとは何か?OEMやサプリメント業界で注目される背景を解説

NMNとは何か?OEMやサプリメント業界で注目される背景を解説
そもそも、NMNとはどのような成分で、どんな効果があるのでしょうか?近年注目されるようになった背景とともに解説します。

NMNとは?

NMNとは、母乳やブロッコリー・枝豆などに含まれる化学物質です。NMNは体内に入るとすぐに、NAD(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)という補酵素に変換されます。NADはミトコンドリアでのエネルギーの産出に欠かせない補酵素で、老化や寿命を制御する酵素「サーチュイン」を活性化させる役割を担うとされています。

組織中のNAD量は年を取るにつれ減少しますが、NADを増やすことでサーチュインを活性化させ、老化を遅らせる効果が期待できるのではないかと期待されているのです。

出典:NADと私たち|三上内科クリニック

NMN流行の背景

NMNがサプリメント業界で脚光を浴びるきっかけとなったのは、ある研究結果です。2016年、ワシントン大学の今井眞一郎教授らは、NMNがマウスの寿命を延ばしたという研究結果を発表しました。

マウス実験において、NMNを飲んだマウスは体の代謝が保たれて若いときと同じように活発に動き、骨格筋や肝臓などで加齢に伴う遺伝子変化が抑えられるなどの効果が見られたのです。

また、ミトコンドリア内で、生物が生きるために使うエネルギーであるATPの産生を促進する効果も発表されました。

その後、テレビでも有名な芸能人や、YouTube上でNMNが発信され始め、一般にも広く認識されるようになりました。

出典:

Long-Term Administration of Nicotinamide Mononucleotide Mitigates Age-Associated Physiological Decline in Mice – PubMed|NCBI

NMNの効果

NMNに関しては、マウス実験において、多くの疾病に治療効果があると発表されています。しかし、ヒトへの効果はまだ解明し切れていない部分があります。ヒトへの投与による実験結果には、以下のようなものがあります。

  • NMNの経口補給により、歩行速度や握力の筋肉機能が上がった
  • 高齢者の下肢機能を効果的に改善したり、眠気を軽減させた
  • 肥満の前糖尿病の女性の筋肉インスリン感受性やインスリンシグナル伝達などを増加させた


ちなみに、マウス実験においては、すでに下記のような結果が実験で示されています。

実験で証明された効果 治療効果が期待できる疾病・症状
インスリン能力の改善 2型糖尿病
アミロイドβの産生や慢性老人班・シナプスの喪失

炎症反応の減少

アンチエイジング
動脈の柔軟性の改善

酸化ストレスの増加の抑制

動脈硬化・心筋梗塞

今後ヒトへの臨床試験の結果が積み重なることで、NMNのヒトに対する効果がさらに明らかになることが期待されています。

出典:
Nicotinamide mononucleotide increases muscle insulin sensitivity in prediabetic women|NCBI
Effect of 12-Week Intake of Nicotinamide Mononucleotide on Sleep Quality, Fatigue, and Physical Performance in Older Japanese Adults: A Randomized, Double-Blind Placebo-Controlled Study|NCBI
Chronic nicotinamide mononucleotide supplementation elevates blood nicotinamide adenine dinucleotide levels and alters muscle function in healthy older men|Springer Nature Limited
今井眞一郎ワシントン大教授が語る「NMN、抗老化効果の真実」|日経BP総合研究所
NMNが注目されている理由は?今後の展望と今できること|株式会社日清製粉グループ

NMNのOEMで組み合わせる素材

NMNのOEMで組み合わせる素材
NMNを他の素材と組み合わせて、独自性を出すこともできます。ここでは、NMNをOEM製造するときによく組み合わせられる相性の良い素材をご紹介します。

レスベラトロール

レスベラトロールは、ポリフェノールの一種で、赤ワインなどに含まれます。サーチュインを活性化する効果があるとされ、インスリン抵抗性の改善作用を示す研究報告も多くあります。

2011年のヒト臨床報告(2011年)では、レスベラトロールを1日10mg摂取することで、インスリン感受性の改善結果なども示されています。

マウス実験で糖代謝を正常化させることが確認されているNMNとは、糖尿病の改善という点でも相性が良く、脚光を浴びています。レスベラトロールはサーチュインの活性化やインスリン感受性に関与するアンチエイジング素材と言う点で、NMNと共通点があるため、NMNと多く組み合わされる傾向にあります。

出典:
坪田一男、澤登雅一「アンチエイジングの鍵をにぎるレスベラトロールの真実(Kindle 版)」ディスカヴァー携書、p2,70(2014)
Resveratrol improves insulin sensitivity, reduces oxidative stress and activates the Akt pathway in type 2 diabetic patients – PubMed|NCBI

コエンザイムQ10

コエンザイムQ10は、体内の細胞に存在する補酵素です。NMNも補酵素であり、同じく補酵素であるコエンザイムQ10と相性が良いと考えられています。

コエンザイムQ10の効果には、新陳代謝や抗酸化作用・疲労回復の効果があります。NMNとコエンザイムQ10を一緒に取ると、より効果があると考えられています。

出典:
エネルギーの生産-サイトゾールとミトコンドリア|国立大学法人東京医科歯科大学
NMNとの関係は?コエンザイムQ10って何?|株式会社日清製粉グループ

関連記事:OEM製造で使われるコエンザイムQ10について詳しく解説

亜鉛

亜鉛は、成人の体内に含まれるミネラルです。皮膚や肝臓などの多くの臓器に存在し、さまざまな酵素の原料となっています。亜鉛が不足すると、下記のような症状が起こる可能性があります。

  • 成長障害
  • 味覚障害
  • 貧血や食欲不振・生殖機能の低下など

 

亜鉛は1日あたり成人男性で11mg、女性で8mgを採ることが推奨されています。しかし厚生労働省の調査によると、亜鉛の実際の摂取量は推奨量よりも低い傾向があります。そのため、NMNと合わせて不足分を適切に補いたいニーズがあるのです。

出典:
亜鉛の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
令和元年国民健康・栄養調査結果の概要|厚生労働省

NMNのOEM製造で注意すべきポイント

NMNのOEM製造で注意すべきポイント
NMNをOEM製造するときには、どのようなことに注意すべきかまとめました。

剤形の選定が必要

OEMにおいては、適した剤形を選定することが必要です。NMNをOEM製造する場合は、ハードカプセルや顆粒・タブレット(打錠)での加工がおすすめです。ソフトカプセルや飲料への加工は、栄養素が加工によって減る可能性があります。

ちなみに、海外への輸出を検討されている場合、各国でのサプリメントに準拠している必要があります。ご不安なときは、事前に海外輸出の経験があるOEMメーカーに相談してみましょう。

非正規輸入された原料ではないか注意

国内で販売する場合は、食品として正規輸入された原料を選ぶことが大切です。NMNの原料は、メーカー毎に製法や品質が異なります。そのため、非正規輸入された原料を使うと、大きな問題に発展することもあります。

最近では、食品原料として輸入されていない化学品や化粧品原料などが多く市場に出回っています。植物検疫も通さず、非正規で輸入されたものも多くあります。原料選定にあたっては、医薬品原薬工場やGMP認定工場など、レベルの高い工場で製造された原料を使うようにしましょう。

関連記事:オリジナルサプリメントの製造について詳しく解説

NMNのOEMでメーカーを選ぶポイント

NMNのOEMでメーカーを選ぶポイント
NMNの製造をOEMメーカーに依頼する際に気を付けるべきポイントについて、ここから解説します。

NMN配合商品の製造実績があるか

NMN商品の製造を依頼する際には、製造実績があるかどうかを見ることが大切です。

受託製造するメーカーの実績が豊富なほど、作りたい商品の製造について、的確な助言がもらえる可能性があります。

また、実績が豊富だと、素材や梱包材の提携先が多いことが期待できます。作りたい商品に近い商品の製造実績があるかどうか、調べることがおすすめです。

細かいカスタマイズや小ロットでの発注が可能か

小ロット発注ができると、初期費用を抑えたり、在庫を抱えたりするリスクを回避できます。テストマーケティングをして市場のニーズを事前に確認することができます。また、素材や容器などについて、細かい要望に応えられるかも大切なポイントです。

発注個数が多い方が1つあたりの原価は下げられますが、在庫を抱えるリスクがあります。ロット数を決定する際には、在庫費用と発注費用の合計が最小となる「経済ロット」を確認することが大切です。剤形などによって最小となるロットは異なるため、メーカーに相談してみましょう。

原料のラインナップは豊富か

OEMメーカーによって、取り扱っている原料は異なります。原料を豊富に取り扱っているOEMメーカーに依頼すれば、原料購入の手間を省けます。なかには、独自の仕入れルートをもっているメーカーもあります。過去の製造実績も見た上で、原料のラインナップか豊富かどうかを確認しましょう。

関連記事:サプリメントの開発をする上で確認すべき3つのこと

まとめ

まとめ<
NMNは、アンチエイジング効果があるとして今大変注目されている成分です。NMNを使った健康食品なども、ニーズが高まっています。製造においては、OEMメーカーの力を借りれば、原料購入や生産の手間が省けます。NMNを使った商品の製造をお考えの方は、ぜひ一度メーカーに問い合わせてみてください。

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